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貴方と共に笑う夢
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/10/09[ Sun ] 23:48
全てが終わって。戦争も、地球軍もザフトも何も隔たりとかなくなって。
世界がひとつになったのか、ごちゃ混ぜになったのか、よく判らない今。

シンはルナマリアの腕の中で泣き疲れて呆然としていた。
彼女も泣いて泣いて疲れ果てているのに、月面の乾いた土に蹲るシンを細い両腕で優しく抱き締めてくれていた。

ああ、とシンは思う。

もう、終わったんだ。
全部、全部。
何もかも、全部。
戦争も、守りたいと思った気持ち信念も、その為の力も、全部。

残されたものは、空虚になったこのカラダだけだ。

乾いた赤土を涙で潤んだ紅の眸がぼんやりと見ていると、急にそれらが舞い上がる。
ふと見上げると、暗い空には、赤い機体が居た。

先程まで戦い、そしてデスティニーを叩き墜とした機体。

シンを置いて消えた人が操る機体。

「…アスラン…」
ルナマリアが小さく呟いた。
月面に降り立った赤い機体からやがて彼が現われた。

「…シン、ルナマリア…大丈夫、か…?」
自分で墜としておいて、彼はそんな言葉を云った。

「はい…平気です」
そう答えたルナマリアに安堵したのか、ふう、と溜息を零して、アスランはゆっくりと二人に寄ってきた。
その動作をシンは何も云わずに見つめていて。

云いたい事は沢山あるのに、ありすぎて云えなくて。

ルナマリアの腕の中から体を起こしてじっと見つめているシンに、アスランは困ったような、悲しそうな表情をしてみせた。
「…争いは終わったがまだ各所で混乱が続いているらしい。此処に居ても危険だから取り敢えずAAに連れていくが…いいか?」
「………はい」
先程まで敵として戦っていた者同士、という事実をふまえた上でアスランが複雑そうに告げると、ルナマリアも同じ気持ちなのか小さく頷いた。




ルナマリアを先に赤い機体に乗り込ませると、赤土の地面に座り込んだままのシンの元へアスランが戻ってきた。

「………シン。立てるか?」

そう云って手を差し出す彼を見て、シンの中に溜まっていたものが一気に溢れだす。

「…俺、全部、失いました。守りたいって気持ちも、その為の力も…自分の居場所も全部なくなりました」
「シン…」

シンの独白に差し伸べられたアスランの手が彼に触れる直前で止まる。

「これから俺…どうしたらいいんですか…?」
「…シン、すまない」

呆然と見上げるシンをアスランはたまらず抱き締めた。

「…あんた、なんで俺を殺さなかったの?」

そう云うと抱き締める腕の力が強くなって、シンはアスランの背中に腕を回して縋りつく。

「俺…っ、あんたを殺そうとしたのに…あの時もっ、さっきも殺そうとしたのに…っ。なんであんたは俺を…殺そうとしなかったんですか!?」

喋りながら段々シンの声は震えていって。泣き尽くして枯れたと思った涙が一気に溢れだした。

「俺…っ、俺………っ」

「シン…行こう、一緒に…」

アスランの声も涙混じりのもので。

「でもっ!」
「もう、いいから…っ。一緒に行こう…っ。俺達は生き延びた…まだ、時間はある、から…一緒に…っ」

そして今度はアスランがシンに縋りついて告げた。

「俺は…もうお前から離れたり、しないから…っ。ずっと、一緒に居るから…っ」
「ア、スラン…っ!」
「本当に、すまない…っ。苦しめて…悲しませて…すまない…っ」

ずる、とアスランの体がシンから滑り落ちて座り込む彼の膝に頭を乗せて蹲る。
強いと思ったその人が小さく身を丸めて泣いていた。

「…っ、い、いの?。俺、あんたと一緒に居ていいの?」

アスランの体を覆うようにシンがかぶさった。

「…ああ。ああ!」

泣きながらアスランが頷いた。

「…俺、あんたと一緒に、居たいよ…っ。一緒に…生きたい…っ!」
「シン…っ」
「アスラン…っ、俺、あんたの事…好きだ。今でも…大好きだ…っ」
「…っ、ああ、俺もだ…」

一度はお互いの信念の為にすれ違い決裂したけれど、ひかれあう気持ちは今も変わらなくて。

まだ先は見えないけれど、それでも一緒に居たいから。


「ありがとう…」



悲しい結末だけれどアスランの言葉が嬉しくて、漸くシンは笑った。

笑う事が、出来た。

暫らく二人は抱き締めあい、そしてルナマリアが待つコクピットへと歩きだした。



これから何があっても、ずっと一緒だと。
そう願って。
Category [ SS ノーマル・CP ]
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