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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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永遠のパズル 15 (#33~34)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/10/09[ Sun ] 23:32
コクピットに座ってまずはシートベルトを締める。右手をあちこちに動かして計器類をオンにし、眼はそれら全てをチェックする。

シンは出撃前のいつも通りの行動をしながらも今自分がひどく冷静な事に気付いた。
心は憎しみで埋め尽くされているのに、頭は冷めている。
これからあの『フリーダム』と、何よりも強いあの機体と剣を交えるというのに。もしかしたら…破れるかもしれないのに。

しかしそれでも。
行くしかないのだ。

でなければ自分はいつまでも囚われたままだ。

だから今。自分がどうなろうと、行かねばならないと。

改めてそう決意した時ミネルバから発進許可の通信が入った。

「シン・アスカ、コアスプレンダー行きます!!」

叫ぶと同時に握る操縦桿をぐい、と操作して。
次の瞬間、射出された為に重くのしかかるGがシンを襲い、暗いカタパルトから一転して吹雪く山岳地帯が見せる白のコントラストが視界に広がった。



AAはミネルバに任せてシンはたったひとつに集中する。
あの白い機体。青い翼を広げた『自由』だけを。
それだけを、狙う。

フリーダムはAAに襲い来る砲撃を防ぎ、時には砲弾を打ち墜とし、『大天使』を守護している。
目標を定めてシンの駆るインパルスは右手に握る高エネルギービームライフルを相手に向け発射した。
瞬時にかわされる。
勿論それは判りきっている。
その程度で撃たれる相手ではない。
だから発射しながら背部のブースターを全開にして一気に距離を縮め、ヴァジュラビームサーベルをフリーダムめがけて振り下ろした。
それも簡単にシールドではじかれる。
しかしシンは怯む事無く、逆にヘルメットの中で薄く微笑した。

これでいい。これで相手の注意はAAを取り巻く艦隊から自分にむいた。
あとはAAから引き離し、一騎打ちに持ち込む。それからだ、全ては。
レイと共にシュミレートし、何度も策を練った上で導きだした作戦を実行するだけだ。

大丈夫、大丈夫だ。うまくいく。
俺は、あいつを、倒す。
倒すんだ、絶対に。

シンの柘榴の眼は、血のように赤くぎらついていた。



アスランは出撃を待機するアラートに設置されたモニターでこの戦闘を食い入るように見ていた。同じようにルナマリアとレイも各々想いを抱きながら見守っている。
アスランはシンが攻撃する度、キラがかわす度、肩をびくり、と震わせて。

耐えられない。
この状況をとても正視出来ない。
けれど翡翠の眸は繰り広げられる戦いから逸らせられない。
それは己の中で燻る『戦う者』としてなのか、一人の人間としてなのか。
しかし、親友であるキラが、想い人であるシンが、戦う光景はアスランの精神を確実に追い詰める。
アスランには争いをなくそうと戦場を駆けるキラも、その彼を…殺そうと出撃したシンも、もう止めるすべを持たない。
こんなにも無力さを感じるのは何故なのか。
キラを失いたくないのか、シンを失いたくないのか。
答えが見いだせないままに、モニター越しの戦闘は激化していく。
この戦闘がもたらす結末は、どちらにせよ、アスランを確実に狂わせるだろう。
それでも、今は見届けるしか、アスランには出来なかった。



何度もビームライフルを撃つ。その度にかわされ逃げられる。向こうも威嚇してビームライフルを撃ちこんでくるが、シンはそれをあっさりとかわした。
追いながら次第にフリーダムをAAから引き離していく。

「逃げるな!」

ミネルバだけでなく他艦隊からも攻撃され始めたAAに戻ろうとするフリーダムの先に躍り出て進路を阻みながらシンは叫んだ。

「うおおぉぉ---ッッ!!」

その時、シンに異変がおきた。視界が急にクリアになり、しんしんと降り積もる雪ですら粒が見える。思考はひどく冴えて自分と相手を取り巻くものが全て理解できた。

戦わず逃げながら上昇するフリーダムに、インパルスは激しく追い上げながらビームライフルを撃った。

「………っ!」

刹那、フリーダムを駆るキラが、息を飲む。
辛うじて避けた射撃は確実にフリーダムの頭部を狙っていた。
先程までは冷静にかわせていた射撃が、撃つごとに正確性を増し狙いをつけてきている。そして今、急にその腕前があがったのだ。
戦いながらも成長しているインパルスに一瞬怯み、急激な成長にキラは悟った。
インパルスを駆る彼も、自分と同じ『シードを持つ者』だと。
それが今弾けただろう事も。

本気だ。本気でフリーダムを、自分を撃墜しようとしている。

勿論今まで戦ってきた相手も同じだが、インパルスはそれらと違っていた。
動揺せず臆せず怯まず向かってくる。
相手を突き動かしているのは何か。
それは、きっと、憎悪だ。キラは本能でそれを理解した。
自分も先の大戦時に経験したものだ。かつて憎悪に身を焦がし、殺しあおうとした、あの記憶。
それを今、彼がこの場に居ない今、追体験するかの如く。

不意にキラの背筋がぞくりとした。
キラはフリーダムを反転させて追い付こうと飛ぶインパルスに向かい、ビームライフルを何度も撃った。
威嚇ではなく、撃墜せずとも武力を削ぐ為に確実に狙いを定めた射撃を、インパルスはいとも簡単に避けながらブースターを噴射して迫ってくる。
追い付く寸前、フリーダムもインパルスも同時にビームサーベルを引き抜いた。そして空中で剣をぶつけあった。
衝撃で離れた瞬間、インパルスは自らのシールドを投げ、それに向けてビームライフルを撃つ。シールドに弾かれ屈折した光はとっさに避けたフリーダムの腹部を掠めた。
その隙を見逃さずビームサーベルを振り下ろすと、相手の動きの方が勝っていて逆にインパルスの腕が切り落とされた。

「ミネルバっ、チェストフライヤーを!」

シンが母艦に新しい部位の射出指示をする。と同時にインパルスを構成するパーツを自ら切り離し、コアスプレンダーだけで飛行しながら壊れた他の部位を捨てた。
Category [ 時系列(No.03)【永遠のパズル】 ]
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