1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
スポンサーサイト
TB[ - ]  CM[ - ]  Edit   --/--/--[ -- ] --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Category [ スポンサー広告 ]
永遠のパズル 7 (#33~34)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/10/03[ Mon ] 23:25

はあはあ、と。息が切れる。
疲弊しきった身体を無理にせかしてアスランは走った。気持ちが急げと身体を急かす。

早く、早くと。

食が細くなり、明らかに体力が減った身体がふらついて、何度もよろめきながらもアスランはシンの元へと駆けていた。



漸く辿り着いたシンの部屋の前で、アスランは息苦しさも忘れて壁のタッチパネルに触れた。ボタンを操作して慣れた手つきで内部へとインターフォンを繋ぎ、室内に居るであろう彼の人の名を呼ぶ。

「…っ、シン…っ。居るんだろ…シンッ」

ルナマリアの話ではレイも中に居る筈だ。しかし今のアスランの頭にはシンの事でいっぱいで。途切れがちの息にのせて何度も彼の名を呼ぶ。

「…アスラン、何の用でしょうか?」

やがて開かれたドアの向こうから姿を表したのは、レイだった。落ち着いた、というには余りにも冷たい口調で、金の髪から覗くアクアマリンの眸がアスランを捉えた。
「…ぁ、レイ…。シンは、居るか?」
彼が出てくる事を予想はしていたけれど、しかしいざ出てこられると困る。
アスランにとって彼は何となく近寄りがたい『何か』があって、正直部下として接触しにくい一面を感じていたからだ。
それが何か、は今はまだ識るべき時ではなかったが。
「シンなら中に居ますよ。…シン、アスランが来たが、通していいか?」
レイはふい、と視線を部屋の奥に向け、室内に居るらしいシンへと問い掛けた。
「………あぁ」
直ぐさま聞こえてきたシンの声にアスランは、はっとする。

何も感情が込められていない、声音。明らかに『アスラン・ザラ』には興味はないと、その声音が告げていてひどく胸が痛む。

夢中で駆けてきたが、彼には決別の言葉を投げ付けられ、しかし未だに身体を蹂躙され続けている。その事を思い出してアスランは一瞬躊躇したが、何とか心を奮い立たせた。今でなければ、と自分に言い聞かせて。
「…どうぞ」
シンの同意に漸くレイがドアから退いて部屋の中へとアスランを通した。一歩足を踏み入れた室内は、薄暗い空間だった。人工照明を最小まで落とした中で、シンは壁側に設置されたデスクに向かっていて。視線を目の前に置かれたノートパソコンの画面から逸らす事なく、指でカーソルを叩き続けていた。カタカタ、と音を鳴らしてシンの指は軽快にカーソルを叩き、その度に画面が点滅する。

その光に照らされた彼の顔を見てアスランは言葉を失う。


これ、は誰、だ。
この、人間は、知らない。
俺の識る、『シン』では、ない。


「………っ」

ごくり、と息を飲む。
室内に入ってきたアスランに一切視線を向ける事無くノートパソコンに向かってひたすら何かをしている彼は、アスランの知らない表情をしていて。ぞくり、と背筋に悪寒が走る。

「…シ、ン」
絞りだすように呼んだ彼の名にも反応を見せず、その紅い眸はまがまがしい色彩を色濃く映して画面の中の『何か』を凝視している。触れると以外と柔らかい黒髪も、きり、と引き締められた唇も、今は何故かひどく冷ややかな印象を与えるばかりで。
「アスラン、どうしました?。シンに何か用があったのでしょう」
呆然と立ち尽くすアスランに背後からレイの言葉が突き刺さる。その冷たい声音に僅かに反応し、アスランは漸く此処へ来た目的を、思い出した。
「シ、ン…、話が、ある…」
震える声音で、目の前の知らない彼、に呼び掛けるも。やはり見向きもされない。
「シン、頼む。…話を聞いて、くれ」
そう云った途端、ダンッ、とシンのカーソルを操る手が、ノートパソコンの横のデスク上を叩いた。
力任せに叩きつけられたその音に、アスランはびくりと肩を震わせる。
「っああ、もぅッ!!。また駄目だっ!!」
画面上の『何か』を憎らしげに睨み付けながらシンが叫んだ。その迫力に、ついアスランも視線を彼から画面へと向ける。

その先には。

『フリーダム』。

仮想空間の戦場に、それ、が居た。

「………ッ!!」

ああ、やはり、と。アスランの予感は、外れてほしいと願った直感は、当たっていた。
「シンっ、お前、何をしている…ッ!?」
途端にアスランを支配していた恐怖や自分の知らない彼への疎外感など吹き飛んで、怒鳴りつけていた。
「アスラン」
相変わらず平静なレイの呼び掛けも鼓膜を通らない。
「…っ、シン!?」
もう一度名前を呼ぶと、漸く彼の視線がアスランを捉える。

その凍り付いたような、熱を感じない紅の眸が薄暗闇の中で、ぎらりと輝く。

Category [ 時系列(No.03)【永遠のパズル】 ]
COMMENT






  
Web 拍手
少しでもお気に召して戴けたならぽちっと 押してあげて下さいw

Web拍手

気紛れでお礼SSを更新中。 お返事は日記の方で不定期にしてたりしてなかったり。 日記へはリンクコーナーからどうぞw。
カレンダー
最新記事以外のログはカレンダー日付からどうぞ。
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
サイトについて
当サイトはガンダムSEED DESTINYの二次創作小説サイトで、シンアスオンリーで活動中です。 女性向の同人的要素満載な上、性描写を思わせるSSも多数UPしております。 (もろそういうのは全てR18裏に隠しております) そういったものが苦手な方、及びシンアスに興味のない方は、閲覧つらいかと思われますので回れ右して下さいませ。 そして学校、会社等の公共施設での閲覧もご遠慮下さい。

現在仮オープン中ですが、いずれ正式に開設予定。 しかしこれからオフ生活が繁忙期に突入な為、 年内の開設はけっこうきつい今日この頃。
ブログ検索
メール
管理人へのご連絡はこちらから。シンアス同志少ないのでいただけると泣いて喜びます。 ご意見ご感想、好きなシンアスシチュ等何でもOKですのでお気軽にどうぞ。

メールフォーム

お返事は余程の事がない限り必ずしております。 シンアスシチュが管理人のツボにはまったら書く可能性大w。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。