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永遠のパズル 8 (#33~34)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/10/03[ Mon ] 23:23
「煩いんだよ、さっきから。静かに出来ないんなら出ていってくれない?」

眸に浮かんだ怒りとは対極の、抑揚のない声。

「シン、お前まさか…っ」
しかしアスランもその迫力に怯んでなどいられなかった。かつてシン達に見せていた、『フリーダム』に墜とされる前の『戦士』の顔を知らず取り戻したかのように彼に対峙する。
「まさか、って何の事ですか?」
「っ、ふざけるなっ!。お前、それ、のシュミレーションをして、どうする気だッ!?」
画面を指差してアスランが激昂すると、シンはそれまでの無表情からくい、と唇の端をあげて俄かに微笑った。

「判りませんか?」

そう云って、今度は笑った。愉しそうに、狂気の笑顔を浮かべた。

「…『フリーダム』を倒すんですよ」

はっきりと言い切ってシンは椅子から離れ、アスランの目の前に立つ。

「あんたを負かして、ステラを殺した、『フリーダム』を、俺が倒すんですよ」

シンの言葉にアスランは視界が歪みそうになって、何も考えられなくなった。激情にかられてシンの胸元をぐっ、と掴むと冷静さを完全に見失ったまま叫んだ。

「何故!?。お前があいつを、『フリーダム』を、何故!?」
「あんたこそ何云ってんですか!。あれは『敵』だっ。俺達ザフトの『敵』だ!!。『敵』なら倒すのが当たり前だろ!?」
「違うッ!!。いつアレが俺達を撃ち落として殺した!?。キラは…っ、あいつは…っ、誰も殺していない!!。争いをなくそうとしているだけだッ」

「………しかし、目的がどうであれ、戦場を混乱させている事は、紛れもない事実です」

激情に流されてお互いの意見をぶつけあう二人の姿を、一歩離れた後ろで監視するかのように静かに見ていたレイが冷淡な言葉を投げ掛けた。それに、シンもアスランもはっ、とする。

「………違いますか?。アスラン」
「………っ、そ、れは………」

レイの発言にアスランは何も言い返せない。彼の言葉は己も思っていた事だ。

だが。それでも。

「………っ、確かに、そうかもしれない…っ。だがっ!。彼等はお互いが殺し合う事を止めようと………っ」
「じゃあなんで、あんたはアレに墜とされたんだ!。仲間だったんだろ!?。同じ事思って戦ってたんだろ!?。それなのにあんたはアレに撃墜されただろッ!!」
必死に空回りそうになる思考を振り絞って吐いた言葉を、シンの怒声が断ち切った。

「撃墜されたあんたがどう思おうと、『フリーダム』は『敵』だ!!」

シンの言葉に、アスランは愕然とする。掴んでいたシンの胸ぐらから、ずる、と手を滑り落として只立ち竦む。

「シンの云う通り、アレは今我らの敵です。想いがなんであれ、戦場を混乱させ、時には悪化させる。争いをなくそうと、プラントを守ろうとする議長率いる我らザフトの行く先を阻む。それを敵と云わず、何と呼ぶのです?。」

レイの声が更にアスランを凍り付かせていく。

「今、ミネルバでアレに立ち向かえるのはシンだけです。かつて仲間であっても、駆るべき機体を持たぬ貴方ではない。ならばシンがアレを倒す為にシュミレーションをするのは至極当然の事」

レイの口調が、アスランの記憶に眠る『誰か』を彷彿とされるも、今のアスランにはそれすら判らない。

「違いますか?。アスラン」

アスランの背中ごしにレイのアイスブルーの眸がぎらり、と光る。
「………っ」
完全にアスランは何も云えなくなった。先程までの気迫を失い、只ぼんやりと俯いて自分の足元を見ていた。
「負けたあんたが、今更口出しする事じゃないんだよ」
そう云ってシンが力を失ったアスランの腰を、ぐい、と掴み寄せた。そして力任せに壁に叩きつける。
「…っ、ぐ…うっ」
背中に走った激痛にアスランが眉をしかめ、そのまま壁伝いに座りこんだ。
「負け犬のくせに、偉そうな事云うなよ」
「っあ、うッ!!」
逃げ場を与えず、シンがアスランの手をブーツで踏み付け、立ちはだかる。

「シ、ン…っ」

まさか、とアスランはシンを見上げた。視界に映るシンは、物凄い形相でアスランを睨んでいて。一瞬にして恐怖が沸き起こる。

「…っ、ゃ…めろ」
絞りだした声音は、震えていた。
しかしアスランの制止をシンは無視して、彼の軍服の合わせを、びり、と剥いだ。

「シンッ!!」

まさか。今此処には、レイも、居るのに。
ふい、と視線をレイに向けると、彼はひどく冷めた眼でアスランを見下していて。今シンにされようとしている事も理解している表情で、アスランを下等のイキモノとして見下していて。

「シン、俺は暫らく格納庫に行って機体の整備ログを見てくる」
「ああ」
「シンッ!、…っ、頼む、レイも、こいつを止めてくれ…っ」

救いを求めたアスランの声に返ってきたのは。

「戦えなくなった貴方に、シンを拒む権利は、ない」

と。そして。

「シン、余りひどく痛め付けるな。艦長に知られると厄介だ。やるなら軍服に隠れるように、巧くやれ」
「ああ、判ってるさ」

全てを黙認する態度を示して、無常にも部屋から出ていった。




シンがこれからしようとしている事よりも、レイに突き付けられた言葉と彼等の中で完全に『堕落した英雄』となった自分の立場に、アスランは絶望した。
Category [ 時系列(No.03)【永遠のパズル】 ]
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