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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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永遠のパズル 6 (#33~34)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/09/29[ Thu ] 23:03

ベッドに突っ伏して暫らく思考を巡らせて。一体どれ位の時間を過ごしていたのか。

ふ、と我に返った時、アスランを呼ぶ声が壁に設置されたインターフォンから聞こえていた。
ぼんやりと視線を向けるとインターフォンの横に埋め込まれたモニターに見知った少女が映っている。
『アスラン』
ルナマリアだった。何度も呼び掛けていたらしい彼女の表情は、返答がない事に不安げだった。
散らばらせていた思考を掻き集めてアスランは、いつもの、彼女達に見せる『アスラン・ザラ』の顔に戻すと、インターフォン越しのルナマリアに答えた。
「…ああ、どうした?」
『よかった、いらっしゃったんですね』
「何か用でも?」
『ぁ、いえ…そろそろ食事の時間ですから、一緒にどうか、と思って…』
少し冷たい受け答えをしてしまったかとアスランは一瞬躊躇ったが、ドアの向こうの彼女はさして気にする訳でもなく。
『行きましょう、アスラン』
少々強引かと思えるような口調で誘い出す。そんな挑発的な態度は今に始まった事ではない。然程腹が空いた訳ではないが、先日も誘いを断ったばかりだ。これも付き合いかと思い直してアスランはドアを開けた。



メニューは少ないものの、簡単なバイキング形式の食堂でアスランはルナマリアに連れられて食事をとろうと空いたテーブル席についた。食事を取るには少し遅い時間だったからか、辺りに人影は殆どなく、数人しか居なかった。
アスランの向かいに座ったルナマリアがちら、と彼の選んだメニューを見やる。トレイに乗せられたそれらは余りにも量が少なかった。
「アスラン、それで足りるんですか?」
「え?、ああ。然程空いてないからな…」
そう云いながらアスランはフォークを手に取りボゥルの中に盛り付けられた野菜を突く。本当に食欲がないのか、その動きはかったるそうに思える。
「でも、最近殆ど食べてないでしょう?」
ルナマリアが聞いてきた。一瞬、アスランのフォークを動かす手が止まる。
「え?…あぁ、いや…」
「この間も部屋から出てこないで…心配したんですからね」

誤魔化そうとした時、彼女の言葉にアスランを取り巻く空気が、凍り付く。

それ、は、あの悪夢のような。
シンに、犯され、汚された、日の事。

鮮明に記憶が甦ってくる。
震えそうになる手を必死で抑えて、アスランは努めて冷静を装って言葉を返そうとした。しかし、喉が張りついたようで、何も云えなくて。
そんなアスランの様子にルナマリアはやはり、といった表情をしてみせた。

「…何か、あったんですか?、あの日…」

おかしいとは思っていた。『セイバー』を撃墜された日からアスランの様子が明らかに以前とは違っていたし、その上シンとも一時期は和やかな雰囲気を保っていたのが急に不安定なものになっていったからだ。
シンのひどい変わり様も気になっていたが、ルナマリアにはそれとアスランの異変に直結する事はまだこの時点では判らなかったけれど。
しかしいきなり核心を突かれてアスランの顔色は一気に青ざめた。普段ならば絶対に見せない上司のそんな様子に、逆にルナマリアが慌ててしまう。
「と、とにかく…ちゃんと食べないと駄目ですよ…アスラン」
何とか言葉を繕ってみせるとアスランも漸く停止していた思考が回り始めた。
「…ぁ、ああ…すまない…」
何とか絞りだしたその声は、語尾が消え入りそうな程切なく聞こえた。

アスラン自身元からそんなに食べる方ではなかったが、確かにあの日以来更に食が細くなっていたのは自覚している。
友に墜とされ、彼に汚されたあの日から、精神的にも肉体的にも追い詰められ、ショックと疲労で丸二日は何も喉を通らなかったし、漸く食べられるようになった今でもつまむ程度しか食べられない。
その上シンに犯され散らされた部位がろくに手当ても出来ないままに癒える事なく今も犯される為に完全に熱を持っていて化膿している。その為身体も怠く感じられた。

でも、この事実だけは知られてはならないから。
アスランは必死に微笑みを浮かべた。

「…大丈夫、だから…心配しなくていい」

そう云って、微笑う。

その痛ましい微笑みに、ルナマリアは何も云えなくなった。

どうして。この人は、こんな風に笑う人だったろうか。
こんな、怯えるような小さい存在だったろうか。
こんなにも、細く見える人だった?。

今ルナマリアの眸に映るアスランは、とてもはかなくて。
泣きそうになった。

「………は、い」
堪えて俯くとアスランがまた、はかなく微笑う。

その後は二人、無言だった。黙々と手を動かしてそれぞれのトレイのものを食す。
やがて食事を終えて席を立ったアスランに未だ席についたままのルナマリアが上目遣いで見上げて云った。

「………そういえば」
「何だ?」
話し掛けておいて言い淀む彼女に対しアスランはその先を促す。
「デストロイ戦から戻ってきてから………シン、部屋に籠もったままだそうです…レイと二人で」
また、アスランが動揺を見せたが、彼女は躊躇いながらも云い続けた。
だって、これだけは云わなければ、と。必死にそう考えて。
だって、これはアスランにも、否、アスランだからこそ云わなければ、と。

「ずっと…シュミレーション、してるみたい…です。『フリーダム』の戦い方を………」

その言葉が鼓膜に伝わった瞬間、アスランは眸を大きく見開いて手に持っていたトレイを乱暴にテーブルに置き、突然人が変わったかのように走りだしていた。
Category [ 時系列(No.03)【永遠のパズル】 ]
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