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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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【フェイス】05
TB[ - ]  CM[ - ]  Edit   2008/12/28[ Sun ] 22:41
「シン、場所を変えよう……此所じゃ人が多すぎる」
不意にアスランが言い出した。その眼は傍のシンではなく周りの人々の様子を伺っていて、明らかに人目を気にしているのだと判った。
「じゃあ向こうに行きましょう。岬に続く遊歩道があったから」
「ああ、判った」
幾ら慰霊祭が終わったといっても、此所にはまだ人が沢山残っている。シンはそういった事には無頓着だが、アスランは流石に人がいる前では話し難いらしい。シンはアスランを連れて、人気の少ない遊歩道へと歩き出した。





「任務は大丈夫なのか?」
「休暇ぶん取ってきました」
「よく許可が出たな……キラは何も言わなかったのか?」
「別に。逆にニヤニヤ笑ってましたよ、アイツ」
「…………」
「多分面白がってるんでしょうね」
「相変わらずタチが悪いな……」
二人並んで歩きながら幾つか言葉を交わす。まだ周囲には見知らぬ人が大勢居たから、話す内容は当たり障りのない会話だった。普段モニター越しに話している内容と大差ないように思えるが、しかしアスランには何かが違っているように感じられた。それが何なのか、分かりそうでいて、分からない。あと少しで答えを見出だせそうな、もどかしい気分に陥りかけた時だった。
「アスラン……」
ふと、シンが小声でアスランの名を呼ぶ。チラリと隣を歩くアスランの顔色を伺って、触れそうな位近くにある手をそうっと近付けて。

いい?と、赤い眼が聞いている。

「…………」
いつの間にか周りには誰も居ない。目指す岬にはまだ距離はあるけれど、気づけば今この遊歩道にはシンとアスランしか居なくて。
「……いいぞ」
此所ならいいか、と。多少ならば分別わきまえない、それこそ恋人同士として振る舞っても平気……だろう、と。アスランなりに慎重に、けれど安易に許可を下した。

「……ッ、アスランッ!」

次の瞬間、アスランはシンの声を間近で聴かされる。

「会いたかった……!」

その近さに、その大きさに、驚くより早く、シンはアスランに抱き付いていた。
「お、おいっ」
「アスラン……やっと会えた……ッ!」
「シ、ン……」
抱擁が突然過ぎて慌てるアスランを、両手いっぱいで抱き締めるシンの腕に、更に力が込められる。
「ずっと会いたくて、こうしたくって……っ」
少年の、華奢だと思っていた腕の、抱き締める力の強さに再度驚かされて。
「アスラン……アスラン、アスラン……」
此れが夢ではないと確かめるように、何度も何度も名を呼ぶシンの、やけに掠れた声音が酷く切なく聴こえて。


一瞬、頭の中が真っ白になった。




「…………シン、苦しい」
「え、あ、ごめんなさい!」
「…………」
一体どれだけの間シンに抱き締められていたのだろう。然程長い時間ではなかった筈だ。けれどアスランには相当長く感じられた。
やっと絞り出せた声でシンに苦しいと喋りかけると、それまで無我夢中で抱き締めていたのか、シンは慌ててアスランから離れた。

ごめんなさい、と謝るその顔は、年相応の少年の顔だった。

「……お前」
「え?何?」
漸く離れたシンにアスランが何かを話しかける。だがその声は小さく、シンにははっきりと聞き取れなくて。
「こんな事はもうするなよ」
と、再び言われた言葉の意味を直ぐには理解出来なくて。
「お前だって其れなりに責任ある立場なんだろう?職務を放り投げるような無責任な事はするな」
「アンタ……何言って……」
「こんな急にオーブにまでやってきて……慰霊祭に参加したい気持ちは判るが……」
アスランが次々と発する言葉を、シンは信じられないといった顔で聞いていた。さっきまではアスランに会えた喜びでいっぱいだった表情が、徐々に驚きと悔しさに酷く歪んでいく。
しかし、アスランはそんなシンの表情の変化を、未だ汲み取れていなかった。
「余り周りに迷惑をかけるんじゃないぞ」
と、かつて共に居た頃のように説教をし始める。

その口調は、まるで子供に説教をするかのような語り草。

間違うな、と言う己が間違っているのだと、判らずに。


「……アンタ、まだそんな事言うのかよ……ッ」

すると急にシンが俯き、ガシッとアスランの両肩を掴んで言った。

「まだ判んないって言うのかよ!」
「……ッ、シン?」
「何で俺が此所に来たと思ってるんですか!何回言えば判るんですか!」
「痛……ッ!」

強く肩を掴まれる痛みよりも、シンの気迫に押し切られる。

「何で俺が此所に来たかって?」

その迫力に、何も言えなくなる。

「そんなの決まってんだろ!」

そう叫んで、次の瞬間上げたシンの顔は。


「アンタに会いたいからだよ!」




泣いていた。
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