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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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たったひとつのココロ(#36・アスランヴァージョン)
TB[ 0 ]   CM[ 0 ]   Edit   2005/09/07[ Wed ] 23:40
ひとつの、夢があった。
祈りにも似た、願い。

それ、を夢見るには自分のこの手は血にまみれていたけれど。
それでも、夢を、みていた。夢、に魅せられていた。
たったひとつの、夢だった。それさえ叶うのなら何もいらない。この身すら、要らない。
それだけ大切な、アスランにとっては全ての、夢。

前大戦時に、沢山のものを失った。新しく大切なものも得たけれど、失ったものの方が大きすぎた。
それ、に耐えられる程、ココロは成熟していない、から。

殺意に打ち勝てなかった、幼き頃の幸福な記憶。
唯一の愛情を求めた、父からもたらされた弾丸。


半身とも云える程大切な存在との、命を奪い合う瞬間。


多くの同胞、名も知らぬ『敵』という名の、同じ生命。そして-帰るべき『故郷』。



それでも。

ともすれば罪の重さに潰されていただろう自分を、失意の底から救ってくれた、大切なものが、あったから。

己を支え、生きる場所を与えてくれた、カガリ。
迷い戸惑う己に歩むべき道を指し示してくれた、ラクス。

そして。
憎しみと殺意から解放し、許し許される事を教えてくれた、キラ………。

その為にも、彼等の為にも、この夢は捨ててはいけない。何よりも守らなくてはいけない。
自分が存在する為に。



妄嫉にも似た、その夢を、たった一人の少年に別の形で突き付けられた。
想いは、同じ。みている、夢も、同じ。
だけど、彼とは違っていた。まるで昔の己の幻影を眸に映しているような程に。
彼の想いも痛いほど伝わった。この身を引き裂かれそうな程理解できた。
だから、駄目だった。
自分と同じ道を進ませたら駄目だ、と思った。


そう、感じた時から眸は彼を追っていた。

尊敬され、反発されて。
自分はそんなすばらしい存在ではないという意志の弱さと、辛い道を歩もうとするのを止めようとする意志の強さと。
相反する自分を沢山彼に見せてしまった。

それでも、彼-シン-は。

好き、だと。こんなにもちぐはぐな自分を好きなのだと。
紅の眸を真っすぐにむけてきた。
己の事ですら持て余すのに、彼を心配し気に掛ける自分。
そんな自分を、好きだと、彼は、云った。
そして彼の想いを、受け入れた自分。
余りにも似た互いの傷を舐め合うような関係だと理解している。
でも、知らぬ内に彼を心に住み着かせていた自分に気付かされたから。

彼を救いたい、心の傷を癒したい、癒されたい。
まだ見えぬ道を指し示してあげたい。


愛したい、愛されたい、愛し合いたい………。


初めて、自ら願った、この想いを。

ずっと一緒に居たい、と切なそうに呟く、彼の眸を。
好きだ、と真直ぐな気持ちをぶつけてくる、彼の仕草を。
激情に似た欲望を己にぶつけてくる、彼の………肌の熱さを。


大切にしたかった。
それ、は『本当』だった。それ、は『嘘』ではなかった。



しかし、今。
自分は、行く。
彼を、置いて。独り、残して。

すまない、と詫びるココロと、夢を、守ろうとする意志。
連れて行きたいという願いと、光の見えぬ道筋に連れていけないという想い。
揺れる、自分………。
それでも、行かなければいけないのだ。例え、彼を置いても。裏切りと、思われても。
いつか、道が交わるかもしれない。交わらないかもしれない。

それでも、いい。
ココロ、は彼に、置いてきた。
カラダ、は夢に、むかわせる。

きっと、最初で最後の。
罪人の自分が、望んだ、唯一の存在。
今は判ってもらえなくとも。
ココロは彼と共に。
カラダは夢の為に。

彼と出会う前、願った夢は己の贖罪と、平和な世界。
彼と出会った後、願った夢は………。
幸せな未来で、彼と笑って居られるように。
彼とともに過ごしていつのまにか変わった、夢。

その為だけに。
行くのだ。





『あ、んたが、悪いんだ…っ』
「…シン!!」
『あんたが、裏切るからッ!!』
「シンーッ!!」


告白にも似た、慟哭。


そして。
刹那の閃光。


-シン、俺はお前を、置いていくけれど-


一瞬の爆音。


-オレハオマエヲ、アイシテイルカラ-



永遠の、沈黙………。




何処にも届く事のなかった、独白---。





2005/09/08 UP
Category [ 時系列(No.00)【番外編・短編集】 ]
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