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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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TIGHTROPE (#30~31) 3
TB[ 0 ]   CM[ 0 ]   Edit   2005/09/20[ Tue ] 00:05
数日が過ぎて、ある事件が起きた。

漸くアスランの熱も下がり、まだ身体は辛かったが周囲に心配を掛けたくなくて無理をして通常の任務をこなしていた。シンとはあれ以来顔を合わせていなかった。何処にいってもすれ違ってばかりで、不思議に思ってそれとなくルナマリアに尋ねると医務室に入り浸っていると教えられた。
そういえば、連合のヱクステンデッドの少女がいた、と思い出す。
あの日以来自分の事で精一杯で暫らくその事実を失念していた。だが少しだけシンに逢わない事にほっとする自分が哀しくて。


そんな時だった。
そのシンが、事件を起こしたのだ。

アスランがキラに墜とされる以前に、偶然にも捕獲した『ガイア』のパイロットの少女を、ヱクステンデッドの彼女を連れ去ったと。

自室でパソコンに向かい、破壊された『セイバー』の整備データをチェックしていると、急に司令室から通信が入った。その内容に愕然としたアスランは急いで室内を飛び出した。

通路を走り司令室へと向かう途中で、保安要員に拘束されて連れられていくシンと出会った。

「シ、ン………っ」
「………………………」
何故こんな事をした、とアスランが彼の名を呼んだが、しかし彼は視線を合わせることなくそのまま司令室へと入れられてしまった。
茫然として立ち尽くしたアスランは、中に入る事も出来ずただ其処に居た。

やがてシンは、先に共謀者として営倉に入れられていたレイの隣に押しこめられた。
急遽本国から派遣された保安部の者が何度も彼らを尋問する。
シンと話す時間を探って営倉の入り口でアスランは隠れて張っていた。するとドアが開き、レイが保安部に連れ去られていく姿が見えた。
今しかない。
シンと話すのは、今しかないと。

まだ心は怯えていたけれど、逢いたかった。逢って話したかった。
何故こんな事をしたのか、と。
一瞬の隙をみて、アスランは営倉の中へと忍び込んだ。
その中は非常灯の小さな明かりだけが照らす、薄暗い空間だった。普段使用されていない其処は使用目的が『犯罪者』の収容だった事からも、空気ですら重々しく感じられる。
アスランはゆっくりと足を進めて、ひとつの牢の前で立ち止まる。

シンが、其処に居た。

「………シン」

久しぶりに呼ぶ、その名に一瞬胸が締め付けられた。
しかし、シンは牢の中に備え付けられた簡易ベッドの上で拗ねた幼子のように膝を抱えた姿でじっとしている。
「シン」
もう一度名前を呼ぶが返事はない。しかし声は聞こえているのだろう、呼ぶ度に肩がぴくりと揺れている。
「何故、…あんな事をした?」
一方的に問い掛けた。
「彼女は『敵』なんだぞ…それを再び向こうに引き渡すなど、どういう事になるのか、判るだろう?」
アスランの言葉に漸くシンが眸を向けた。柘榴の色が闇の中で怪しく光っているのを見て、一瞬息を飲む。
「例え本人が望まなくとも、戻せば又…戦いに駆り出される。又、彼女はMSに乗って戦わなくてはいけないだろう…俺達『ザフト』と…」
アスランの言葉はシンに届いているのだろうか。語りかけるごとにシンの眸はまがまがしく光り、きつく睨み付けてくる。

シンが彼女を、『ステラ』を大切にしていたのは知っている。自分に向けられた感情とは別の意味で、彼女を見ていた事も。
多分守れなかった者への悔しさを彼女に投影しているのだろうが、シンはそれに気付いていないだろう。
シンは以前から『守る』という事に固執していた。自らの目の前で大切な者全てを失い、その惨状が焼き付いて、憎しみが生きる糧となってしまった少年。
アスラン自身にも似た経験があるから判る。だからこそひかれた。守ってやりたいと、癒してやりたいと。

「シン…お前は彼女を…」
そこで一度沈黙し、アスランは彼との間を隔てる鉄柵をぎゅ、と握り締める。
ひどい事を云っているのは判っている。しかし、今云わなければ駄目なのだ。
己にその権利があるのか、よくは判らないが、それでもシンに突き付けなければならないから。

「お前は、彼女を、死ぬかもしれない…あの戦場に戻してしまったんだぞ」

言い切った途端、アスランの鉄柵を掴む手が柵の中へと引きずられた。がしゃん、と金属音がして、アスランは柵に身体を打ち付けられる。
「…っ!?」
引きずったのは、シンだった。初めて見る彼の眸は怒りと憎しみに染まり、アスランを激しく睨み付ける。その気迫に、負けそうになった。
「シンっ、離せ!!」
両腕を柵の隙間に引き寄せられ、逃げられない。きつく握り締めるシンの手がアスランの手首に食い込んで、痛みと共に未だ癒えないあの時の心の傷が疼いた。今のシンに、恐怖を感じていた。

「…あんたが、云うのかよ」
シンの絞りだすような、悲痛な声。
「弱くて、不様に負けたあんたが!!。何にも出来ないあんたが!!」
彼の言葉が胸に突き刺さる。
「ステラは…恐いって、泣いてたんだ。死ぬのはイヤって…泣いてたんだ。此処に居てもステラは助からない!、そうだろ!!」

「な、ぜ…それを…」
シンが、知っている?。

その事は艦長と副艦長、医療スタッフと、そして自分しか知らない筈だ。
確かに彼女は此処に居ても助からないだろう。どんな処置をされて強化されたのか現段階では判らなかったし、何よりも本国から連行命令が出ていた。
艦長のタリアは、きっと連れていけば実験材料に使われるだろう彼女の身柄を、議長に直接通信でかけあって、先ずは人権保護と最善の治療を優先させる事を認めさせ、身柄の引き渡しに応じたのだ。
冷静な艦長とて一人の人間だ。一人の少女の安全を心から心配していたのだ。連合に返せば、確実に『人間兵器』として再び戦場に駆り出されるのも判っていたから。
しかし、それはトップシークレットで、彼女を案ずるシンには尚更聞かせられない内容だった。例えあとで知られて、詰られようとも。

それを何故、シンが知っている?。

「レイが教えてくれた。だから俺は…ッ!!」
レイ。何故彼が知り得たのか。今は判らなかったが、だからこそこの事件に共謀したのか。
「お前…それで、彼女が喜ぶとでも?」
「煩いッ!!」

シンの気迫に怯えながらもアスランが問い掛けると、更に手首を握り締められる。

「…っ、痛い…シン、手を離せっ」
またあの時の恐怖が蘇る。

「…あんた、そんな事わざわざ話にきたのかよ…」
「そ、そうだ…。お前が、心配…で」
嘘ではなかった。しかし一度蘇った恐怖は身体を強ばらせるだけで。シンの眸が、ぎらり、と光った。あの時と同じ、光。
アスランは息を飲んだ。

「…シ、ン」
「あんた、よく俺の所に来れたね…もう忘れたの?。あれだけ犯されたのに、さ…」
「シン、やめ…っ。手を離せ…」
怯えて逃げようとするアスランの手をシンは片手で捕らえ直し、器用に自分のベルトを外していく。
「…もしかして、まだ足りない?。もっとひどくされたかった?」
柵から伸びたアスランの両手をベルトで縛り、今度は彼のスラックスからベルトを外す。
「シン、シンっ!」
余りの恐怖にアスランは軽く錯乱した。シンの眸は、本気だった。本気で、自分を憎んでいる。
柵に阻まれて縛られた腕は全く抜けず、逃げるすべを失ったアスランのスラックスをアンダーごと引き下ろした。後ろへあとずさろうとする片足も鉄柵に縛り上げられ、自由になるのは縛られていないもう片方の足と首だけだった。

「シン、シン…っ、止めてくれ…!!」
「この間は俺ばかり楽しませて貰ったから、今日はあんたをイカせてやるよ」
そう云いながらシンが鉄柵越しに跪き、アスランの腰を捕らえて柵に押しつける。怯えて萎え切ったアスランのモノが上着の隙間から出され、柵の間からシンへと突き出す形になる。
「レイは暫らく戻ってこないから…また気絶するまで、イカせてやる」
シンの指が、ソレに這わされる。

「………ッ、ひ…、シン…や、め………っ」
完全に恐怖に囚われたアスランの眸は涙が滲み、声は擦れていた。

しかし、アスランの哀願は聞き入れられずに。

再び、愛しい人からの凌辱が、始まった………。
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Category [ 時系列(No.02)【TIGHTROPE】 ]
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