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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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月ひとしずく 02 ( #43~45)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/12/19[ Mon ] 23:08
確か、パイロットスーツを着ていた筈なのに。
どうして今、着ていないのだろう。

アンダーシャツに下着のままで、毛布に包まっていた身体。
慌てだしたシンの様子を見ていたルナマリアが途端に笑いだす。
「………っぷ。あはっ、あははっ。安心、して?。私、シンに手を出していないから!」
ベッドから下りてルナマリアが足元に転がったパイロットスーツを手に取り、シンに見せる。
「シン、あのまま寝ちゃうんだもん。でもパイロットスーツのままじゃ苦しそうだから、脱がしただけよ!」
「あ、そ、そっか………」
未だおたおたとしているシンは妙な納得をしていて。
普通、立場的にも性別的にも襲われるのは私でしょう?、と内心ぼやきながらもルナマリアは続けて語る。

「もう、大丈夫、ね?」
「………うん。ごめん」
「いいわよ。それに可愛いシンを見れたしね!」
「なっ、ルッ、ルナッ!」

からかうように言われ、シンは赤面しながらルナマリアにくってかかる。
普段とは違う、小さな子のように泣きじゃくる姿を見られ、あまつさえ自分より細い腕に抱かれながら泣き疲れて眠ってしまったのだ。
恥ずかしさより男として情けない気持ちになった。
でも、ルナマリアは優しく抱き締め、シンを支えてくれた。
同じように辛い思いをしているのに、姉のように、母のように、優しく守ってくれた。
恥ずかしいけれど、照れ臭いけれど。
シンは俯いて、ルナマリアに小さく告げる。

「…ありがとう。…ルナ…」

礼を言われると思わなかったのか、ルナマリアは僅かに驚いたが、しかし直ぐに笑って。

「気にしないで。ね?」

そう云って、ベッドの上で丸まっているシンの髪をくしゃくしゃに撫で回した。



「…そろそろ、私戻るわね?。レイも部屋に戻りたいだろうし」
「あ、そうだよな…」
彼女が戻らない為に同室のレイは気を利かせたのか、今この場にはいない。
何処に今居るのかは判らないが、さすがにずっとそのままでとはいかないから。
ルナマリアは自分の部屋へ戻ろうとドアに向かった。
ドアのキーロックを室内からあけ、廊下に出ようとした時、急にルナマリアがシンを振り返る。

「…後で、私の部屋に来てくれる?」
「ルナ?」
「この間の、話の続き…したいから」

その言葉に、シンは一瞬動揺する。

それは、誰にも聞かれてはならないこと。
ラクス・クラインが、二人居る、ということ。

あの時は聞けずに終わったけれど。
極秘情報を漏らしたとなればルナマリアもシンも、罪に問われるかもしれないけれど。

それでも、知らねばならないこと。

「………判った。後で、行くよ」

シンは俯いていた顔を上げ、覚悟を決めたかのように真剣な眼差しでルナマリアを見つめ返し強く頷いた。

そして。

「………俺も、ルナに話さなきゃいけない事、あるから………」

そう、伝える。

ルナマリアが不思議そうな表情をしているが、今は話せないから、と。
シンはじっと彼女を見つめて。
やがてシンの眼差しの意味を悟ったのか、ルナマリアが、うん、と頷いて。

後で、と。
約束を交わして。

落ち着きを取り戻したシンを部屋に残し、自室へと戻っていった。



そうだ。彼女には、伝えなければならない。
そうしなければならない、義務と責任が、自分にはあるから。
シンはまた騒めきだした心を落ち着かせながら己に言い聞かせた。

自分も、なくしたけれど。
彼女も、なくしたから。
シンが、なくしてしまったから。

ふたりの大切なものを、なくしてしまったのだから。

でも、なくしてなかった。

自分の大切なものは、確かにあった。
思いがけない結末になったけれど、確かに。

彼は、生きていた。

そして。

彼が苦悶する吐息混じりに呟き、自分に伝えた言葉。

それを、彼女にも伝えなければ。

ベッドに座ったまま、シンは拳を握り締めて。


アスランの言葉を、ルナマリアに伝えようと。



己が犯してしまった罪のひとつに、今。

目を逸らさず、向き合うことを決意した。
Category [ 時系列(No.08)【月ひとしずく】 ]
Thread Title[ 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY ]   Thread Theme [ アニメ・コミック ]
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