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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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千の夜とひとつの朝 09 (#40~42)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/12/08[ Thu ] 22:49
ネオによってもたらされた最悪の報せに、アスランは覚悟を決めざるをえなかった。

「………メイリン」

傍に立つ少女に声をかけて。

「は、はい」
「頼む…俺を、ブリッジに、連れていってくれないか?」
「………え?」

アスランが何を云っているのか、一瞬メイリンは理解出来なかった。
その言葉に、ネオも驚きを隠せない。

「今、なんて………」

何を、云っているのだろうか。
今、自分の身体がどうなっているのか判らない訳はないのに。
ろくに動けないと、自分自身がよく識っている筈なのに。
メイリンもネオも同じ事を考え、思わず顔を見合わせた。

しかしアスランは繰り返す。

「俺をブリッジに連れていってくれ…ッ!」
「でも!。そんな身体じゃ…」
「そうだぜ、満足に動けないくせに何云ってんだよ」
アスランの言葉に二人が反論するも、アスランは全く聞こうとはしなかった。

「いいから!。早く連れていってくれ!」
「アスランさん…でも………」
「自分の身体がどうなっているかなんて、俺が一番よく判っている!。それでも、行かなければならないんだ!」

ベッドに横たわりながらも、アスランは叫ぶ。
その衝撃で胸部が痛み、顔をしかめながらも、アスランは切実にそれを願っていた。

例え何も出来なくとも。
機体がある訳でもなく、力を奮う身体が悲鳴を上げているとしても。
こんな、ベッドの上で寝ているよりはいい。
少しでも現状を、知りたい、感じたい。

その一心で。アスランはメイリンに半ば強制していた。

「頼む、メイリン!」

アスランの気迫は凄まじかった。

先程までぼんやりとしていた彼とは思えぬ程で。
己の身体などどうなってもいい。
何か、したいんだ、と。
上げられない拳を握り締めて。
メイリンはこんなアスランを初めて見た衝撃に言葉を失った。

するとネオが神妙な声音でメイリンに告げた。

「連れていってやれよ。お嬢ちゃん?」
「でも、そんな………」
「こいつが『行きたい』と云ってるんだ。連れていきな?。でなきゃさっきみたいに、這ってでも行くだろ、お前」

ネオの言葉にアスランは頷かずに視線だけを投げ返す。
しかしその眼差しは、当然だ、と告げているようだった。

何となく、判る気がした。
大切な物の為なら、己などどうなっても構わない。
後悔する位なら動いた方がましだ。
そんな考えなど本当は好かないが、しかし自分が彼の立場ならきっと同じ事を云い出すかもしれない。
ネオは何故かは判らないけれど、かつて『そうだった』ような気がしてならなかった。

同じ事を、したような気すらしていて。

アスランの心情を察し、どう考えても無理な事を承知で彼に同調したのだった。

ネオにも促されたメイリンが戸惑いながらアスランを見つめ。

そして、そっと手を伸ばした。

「………判り、ました」
「ありがとう、メイリン」

彼女の差し伸べられた手を何とか握り返し、アスランは微笑って見せた。



そうしてメイリンと、女手だけでは無理だろうとネオも手を貸して。
アスランは数日ぶりに身体をまともに動かした。
やはり動かす度に激痛は走るけれど。
ベッドサイドのテーブルに置かれた強めに処方された鎮痛剤を噛み砕き、そして上着代わりにと誰かが用意してくれたらしいオーブ軍の軍服を肩から羽織った。

初めて身に纏う、白い軍服に、妙な違和感が沸き起こるも、アスランは首を振ってひとつの事に集中する。

そうしてメイリンに支えて貰いながらもアスランは医務室を出ていこうとして。

ふ、と振り返り、ネオを見つめた。

「………ありがとうございます」

かつての敵に礼などおかしいかもしれないけれど。

だがネオもアスランに笑い返し。

「いいから、行けよ」

そう云って彼等を見送った。
Category [ 時系列(No.06)【千の夜とひとつの朝】 ]
Thread Title[ 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY ]   Thread Theme [ アニメ・コミック ]
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