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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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千の夜とひとつの朝 08 (#40~42)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/12/07[ Wed ] 23:42
突然もたらされた事実に、アスランは驚きを隠せなかった。
ネオ、と名乗る、死んだフラガによく似過ぎた男がシンを知っている、という事実。
そんなアスランの動揺を知ってか知らずか、ネオは淡々と語り続ける。

「…以前、ステラを…返してくれた時に、な…」

ネオの言葉にアスランとメイリンは息を飲んだ。

やはり、それか、と。

どう考えてもそれ以外に彼とシンの接点は見つけられなかったからだ。
ステラがMSのパイロットだった時点で地球軍のあの正体不明の艦に所属していた筈だ。
そしてネオも『大佐』という立場で、尚且つミネルバを知っていた。
ならばあの艦に居た、という事でもある。
そしてシンがステラを独断で軍規違反を犯してまでも返したのだから、何らかの形でネオが知っていて当然だが、男の口振りではどうも直に会ったらしい。

「………貴方が、彼女を引き取りにいらしたんですか?。大佐自ら…」
「まあな。………大切な、『部下』だからな………」

アスランが恐る恐る尋ねれば、ネオは簡単に答えを返す。
本当に、そうだと。
嘘偽りなく思っていると。
ふとした表情でそれを悟る。

ネオの言葉を聞き、アスランは複雑な思いに駆られた。

この男は、ステラを『生体部品』ではなく『大切な部下』と云った。
それはつまり、彼女をひとつの『生命』として認識し、接してきたという事。

シンと同じように。
ステラは『人間』だと。

そう思うのはあの艦に居てどれだけ辛い事だったろうか。
恐らく軍上層部は人間扱いなどしなかっただろうから、軋轢もあっただろう。
そして、記憶がなくとも、別人だろうとも、やはりこの男は『ネオ』ではなく『フラガ』ではないのか、とも考える。
姿形だけでなく、人としての思いやりや常識ある態度に彼の人の面影が色濃く感じられるのだ。
こんな偶然などある筈がない。

そしてまた、男の言葉はアスランに対し別の意味も突き付ける。

シンは彼女を『人間』として見た。
自分は、そして周囲はそう見なかった。

だからシンは例え敵に対する対応としては間違っていたとしても、自分達を憎んだのだろうか。
アスランはふと思い、そしてあの時貫いた己の意志が『人間』としてでなく『軍人』としてのものだったと気付かされた。

あんなにも戻りたくはない、と避けていた『軍人』だったのだ。
自分は、と。

「…もう、戦場に戻さない、と約束したんだがな………」
「シンと、ですか?」
「ああ。だが………やはり無理だったよ」
ネオの呟きに思わず聞き返したメイリンの声に、アスランの意識は引き戻された。
頷いて嘲笑うネオからは、本当は約束を守りたかった、という心情が伝わってきて。

ああ、だから、と。
この男だから、と。

丸腰で対面したであろうシンを捕えず殺さずに帰したのは、この男だったからだ、と。

「………ありがとう、ございます」

思わずアスランは呟いていた。

「え?」
「シンを、彼女を戻したシンを…無事に帰して下さって…ありがとうございます…」
不思議がるネオにアスランは再び感謝をした。
ネオが嘲笑う。

「…変な奴だな、お前」
「え?」

今度はアスランが不思議がる。

「お前、あの艦から脱走してきたんだろ?。もう、そのシンとかいう奴とも関わりはないんじゃないか?」

ネオが鋭く突き返す。

脱走するとなればそれだけ重大な何かがある筈で。
仲間を、部下を、捨ててきた人間が云う台詞ではないだろう。
それにもう艦を離れた今、アスランとシンとの間には何の繋がりもないのだから、感謝するなど必要もないのに。
しかしそれでもネオに感謝するアスランには、きっとシンに対し何かが、何かの感情が、あるのだろう、と。
ネオは鋭い観察眼でそれを見抜いたが、しかしどうせ自分には関係のない事だから、と思い直す。

「ま、いいけどな。どうせ俺もお前も、今は違う立場になったんだしな」

明るく云ったネオにアスランも漸く笑みを返した。

「………だが、もし、また………」
「はい?」

ぽつ、と小さい声を洩らしたネオの言葉。

「シン、に会う事があったら、伝えてくれないか?」

きっと、ずっと、忘れないだろう。

「約束、守れなくて………悪かったな」

アスランの中にある、シンの面影に、謝罪するネオの言葉。

伝える日などもう来ないだろうけれど。
それでも、忘れずに、いよう。

いつか、きっと。
そう、きっと、いつか、きっと………。



「それより、お前」

突然ネオがアスランを手錠で拘束された手で指差して。

「ここでのんびりしてていいのか?」

そう告げた。

「え?、何故…?」
「さっき、何処かに行く、とか騒いでいただろう?。いいのか?。どうやら、プラントは正式にオーブを標的にしたようだぞ?」

あっさりと云ったネオの発言にアスランは驚愕した。

「さっきお前が目覚める前に、報道されてたぜ?。…プラントからの要求を、結局オーブは蹴ったみたいだな」
「…そ、んな…ッ!」

動揺し、アスランは思わず身体を跳ねさせるも、胸部に走る激痛にそれは叶わなかった。
メイリンが慌ててアスランの身体を押さえる。

「アスランさん!」
「…っ、ぐ、ぅ…ッ」

しかしネオはアスランの身体など、無視して。

恐らく彼は、何としてでも行くのだろう、と。
そう、思って。

「ザフトからの一斉攻撃まで、時間はないぞ?」

どんなつもりで教えたのか。
アスランもメイリンも、そしてネオ自身も。

判らないまま。

目を逸らしたかった『現実』を突き付けた。
Category [ 時系列(No.06)【千の夜とひとつの朝】 ]
Thread Title[ 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY ]   Thread Theme [ アニメ・コミック ]
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