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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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千の夜とひとつの朝 04 (#40~42)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/12/02[ Fri ] 23:41
授与式を終え、シン達がミネルバに帰還すると、やはりその報せはミネルバにも届いていた。
先程入ったばかりの報告が既に一戦艦であるミネルバにまで届いているという、余りにも早すぎる情報伝達に、まだ誰も不信感を抱く事なく。
それよりも動揺が強くて。

「…っ、何だよ、何でオーブが『ロゴス』を匿ってるんだよ!。中立だなんて、やっぱり嘘なのかよ!」

戻ったばかりのシンはその報せを聞き、怒りを隠せないでいた。
報せをブリーフィングルームに集った仲間達から聞いて、思わず飛び出した通路を歩きながらシンは憤怒を隠す事なく爆発させて思いのままに叫んでいた。
そんなシンの様子を心配し、慌てて彼の後を追ってきたルナマリアが驚いている。
それに気付いてもシンの、オーブに対する憤怒は止まる事はなかった。

オーブが地球軍と友好関係を築き、事実上その傘下に入った時点で『中立』の理念は捨て去られていたのだけれど。

しかしそれでも。

どんなに憎んでいても、あの国は『中立』なのだという印象が強かったのかもしれない。

かつて己が居た国が完全に敵となった事実にシンの怒りは更に増していくだけで。

「シン…判るけど、気持ちは判るけど…」
治まらぬ怒りを拳に託し、廊下の壁を殴り付け始めたシンを、傍に居たルナマリアがその肩を掴み押さえようとする。
「でも、ルナ!。あいつら、隠してたんだ!。『ロゴス』を隠してたんだ!」
「うん、判るよ。シンの云ってる事…。私も、『ロゴス』を匿ってたオーブを許せない。けど…」
振り返り、諫めるルナマリアを鋭い眼で睨み付けるシンに、ルナマリアは困惑しながらも小さく語りだす。

「私だって『ロゴス』は許せない。戦争をわざと悪化させたんだもの、許せる訳ないわ。でも、ね」
そう云ってルナマリアは一旦沈黙した。

シンは変わらず彼女を睨んだままで。

「…シン?」
「何だよ!」

優しい声音で名を呼べば、荒々しく返される。

まるで、以前のシンみたいだ、と。

彼と出会った頃、そして彼が去ろうとしていた頃のように。

シンはまた、荒れてしまうのだろうか。

一瞬ルナマリアはシンに対し不安を感じた。
だけど、世界が、情勢が、安穏とした日々をシンから奪い続けるまでは。
きっと抗おうとも、無理なのかもしれない。

「…オーブは、シンの、故郷、でしょ?。…きっとまた、戦闘になるだろうけと…シンにオーブを、討てる…?」

鋭い視線から逃げる事なく、紅い眼を真っ正面から見据えて問えば、シンの顔が刹那強ばるのが判った。
けれど、それも直ぐに沸き上がる憤怒に掻き消されていく。

「けど!。あの国は、また裏切ったんだ!。世界を…俺を、裏切ったんだ!」

シンの声は怒りに満ちていても、何処か悲しくて。

「………シン」

もう、ルナマリアは何も云えなかった。

「うん。判った…」
これ以上は何も云えない。
これは、彼自身の、気持ちの問題だ、と。
そしてルナマリアはシンから眼を逸らし俯くと、小さく呟いた。

「…でも、やっぱり、私は…厭だな…。あの国を討つのは」
「何でだよ!」
「…だって、あの国は…アスランが居た国でもあって…。それに、アスランの仲間が居た国でしょう?」

アスラン。

不意をつくようにその名を出され、今度はシンも動揺を隠せない。
心の中で激しく燃え盛っていた怒りの炎が一気に消えていく。

「今だから思うけど…きっとアスランは、オーブに、彼等に会いに行こうとしていたのかもしれない…」

ぽつり、とルナマリアが吐いた言葉に、シンは眼を見開いて。

力任せに彼女の肩を掴み揺さ振った。

「何、何で!?」

掴まれた肩の痛みにルナマリアが、痛い、と小さく叫ぶも、シンはその手を離さない。

諦め痛みに耐えながら、ルナマリアは小さく語る。

誰にも聞こえないように。誰にも知られないように。
シンにだけ、判るように。

「だって、彼等の中には…『ラクス』がいるから…」

それを聞いたシンは一気に混乱に陥っていく。

「え…だって、ルナ、それ…」

彼女は、『ラクス』は、こちら側に、プラントに居るのに。
ザフトを支持する立場にいるのに。
先日も、シンは議長と共に居る彼女を見たのに。
何故。何時の間に。
幾ら考えても、答えは見つからない。

する、と肩を掴んでいた手が滑り落ちて。
シンは茫然と立ち尽くす。

「………ごめん。混乱させるつもりはなかったの」
思わず口を割って出てしまった『事実』にルナマリアは焦る。
極秘任務だった事をシンに話してしまった。
これがばれてしまえば確実にルナマリアは処罰されるだろう。
しかし、何故かは判らないけれど。
シンには云わずにはいられなかった。
話しておいた方がいい、と。
頭の何処かでシグナルが鳴ったように感じた。

「………嘘、嘘だ、そんな………」
未だ困惑しているシンに、何処まで話せば良いだろう、とルナマリアが悩んでいたその時。
それまで誰も居なかった通路に、遠くから人の気配がした。足音が近づいてくる。
「…後で、ちゃんと話すから………今は、忘れて?」
ルナマリアはシンにそう囁いた。
シンもそれで漸く正気に戻ったらしく、この場では語れない『事実』を悟り、強ばる表情で頷いて。
近寄ってくる足音に、視線を向けた。

「………あ」

足音の主を認識した二人が、思わず声をあげる。

「レイ…」

シン達から遅れてブリーフィングルームから出てきた、レイが、二人に近づいてきたのだった。
Category [ 時系列(No.06)【千の夜とひとつの朝】 ]
Thread Title[ 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY ]   Thread Theme [ アニメ・コミック ]
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