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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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侵食 14 (#38~39)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/11/13[ Sun ] 23:57
今ならシンにも判る。
あの時、アスランが、云った言葉。

きっとあの機体に乗るのはステラと同じ者。
無理に細胞をいじられて強化された人間達。
地球軍によって生み出された悲しい命たち。
『人間』として扱われず、『生体部品』として機体の中に組み込まれたモノ。

どんなに望まなくとも、その感情すら奪われ戦う事だけを植え付けられ、そして戦場で戦い散るしかない運命なのだ。

あの時ステラを返した選択をアスランは批判した。
あの時シンは批判の意味が判らなかった。

こういう事なのだ。
戦場で戦っても、研究所に隔離されていても、どちらにせよ使い捨ての彼らには『明日』はない。
利用するだけ利用して打ち棄てていくのだ。

今もステラを返した事を間違っていないと信じている。
間違っているのは、それを生み出し、利用して廃棄していく者達。

「くっ、そぉー!!」

シンが悲しみと怒りに満ちた声で絶叫した。

救いたい。しかし救えない。
今はあの機体を仕留めるしか、すべがない。

どうする事もできぬ己自身にも苛立ちを感じる。

『ロゴス』を、全ての諸悪の根源を、断たなければ。
終わらないのだ。

「うわあぁぁぁーッ!!」

叫びと共にシンの全てが覚醒する。

長い長い刄、アロンダイトを引き抜き、『デスティニー』が背面の紅い翼を拡げる。
刹那、拡げられた翼から妖しい光が放たれて。

その姿はまるで『蝶』のようで。

「こんな事…ッ。もう、やめろーッ!!」

そう叫ぶと同時にシンは一気に加速し『デストロイ』へと突進していく。
『デスティニー』へと放たれたビームを軽々と避け、敵の懐に入り込むと振り上げた刄で『デストロイ』の胸部を切り裂いた。
以前は太刀打ちできなかった機体に、しかし今は迷う事なく切り掛かる。
与えられた『デスティニー』の性能も加わってシンの攻撃は凄まじさを増していた。
今のシンは全てのものを凌駕していた。
あっという間にあの巨大な敵を分断し打ち倒していく。
切り裂き、叩き割り、破壊していくその様はまるで鬼神の如く。

それをミネルバで見守っていた議長を含む者達は余りの強さに息を飲む。

ふ、とデュランダルが眸に何かを宿して微笑したのを誰も気付かず、シンの戦いに魅せられていた。

『デスティニー』の攻撃で要となる筈だった『デストロイ』を破壊され動揺が広がる敵陣営に、『インパルス』が自軍MSを率いて突撃を仕掛ける。
『レジェンド』もまた『デスティニー』に負けじと飛びかう敵をドラグーンシステムで翻弄しソードで打ち払い破壊していた。

一気に情勢はザフトに有利に変わっていった。
シンの指示によりルナマリアは『ソードインパルス』に換装し、『レジェンド』と共に『デストロイ』を沈めた。
するとモニターに映るレイがルナマリアに告げる。

『やるな、ルナマリア!』
その声音は、最近の彼が放つ怪しさはなく、純粋に彼女を誉め讃えるもので。

「…ふっ、忘れてた?。私も『赤』を纏う者よ!」
そう答えたルナマリアも、自信に満ち溢れた、いつもの自分らしさを取り戻していた。

大丈夫。
もう、迷わない。

シンが、いる。
シンが、助けてくれる。
シンを、助けてあげられる。

もう、何も、失わないように。
戦える。

ルナマリアは前を見据えて。



最後の『デストロイ』とシンは対峙していた。
激突し、力の限り押し返して。

「これで…こいつを討てば…っ!。終わるんだーっ!」

そして『デストロイ』の腹部を叩き斬る。

装甲が破壊される音が聞こえ、中のパイロットの姿が覗き見えた。
エメラルドグリーンのパイロットスーツを着た若い少年らしき姿。

それが、かつて海で出会ったステラを迎えに来た、二人の少年の一人だと。
唯一生き残っていた、以前は『カオス』に乗り込んでいたスティングだと。

名前すら知らぬ相手を、しかしシンは見る事なく。
ただ相手の機体の頭部だけを憎らしげに睨み付けて。

ステラの仲間を、その命を奪った事を今は理解する余裕もないままに。


知らぬ間に『罪』をまたひとつ重ねて。


その最後の『悪魔』を破壊した。




やがて、凄惨な戦場は、静けさを取り戻さんとしていた。
Category [ 時系列(No.05)【侵食】 ]
Thread Title[ 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY ]   Thread Theme [ アニメ・コミック ]
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