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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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侵食 4 (#37~38)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/11/05[ Sat ] 22:29
やがて、扉は開かれた。

白衣を纏う医術を担当するクルー達と共に現われた彼は、照明に照らされて更にその肌を病的な程白く曝していて。
肩まで掛けられた布が隠した身体が負った傷はどれ程のものだったのだろうか。

長い長い時間だった。
潜伏しながらも航海を続ける艦を放る訳にもいかず、マリューはキサカと共に艦長室へと戻っていった。
アスランから託された物を巡って話し合う為でもあった。
自分も駆け付けたいと泣いて縋ったカガリは自室に無理矢理閉じ込めてきた。
まだ今は逢わせてはいけない、とキサカが告げた通りにした。

そして。
手術は一応終了した、と医療スタッフに告げられて一人廊下で待っていたキラは手術室の隣にある集中治療室へと案内される。
最低限の設備はあっても戦艦という閉ざされた空間では使えるスペースも限られていて、集中治療室といっても本当に小さな一室で。
手術を終え、未だ意識の戻らぬアスランは体中に様々な管が取り付けられ、簡易ベッドの上に寝かされていた。
中へと招かれたキラは静かにそこへと近寄っていく。
辺りには流れた彼の血を拭ったガーゼなどが散乱していて、アスランの負った怪我の凄まじさを物語っている。

「………アスランは、大丈夫なんですか?」
キラが小さな声で問い掛けた。

本当は泣き喚いて取り乱したい心境だったが、しかし横たわるアスランの姿をみればそれすら出来ない程に心が軋んで沈鬱な表情で俯くしかできなかった。

大切な何かを失う直前とはこういう気持ちなのか、と。

嫌な予感が頭から離れない。

「…取り敢えずは一命を取り留めました。しかし…依然危険な状態です」
「…そう、ですか…」

キラにはそうとしか云えなかった。
命を失わずに済んだのが不思議な位の怪我だった。医療スタッフの言葉には偽りはなかった。

「怪我の殆どが墜落の衝撃で負った物でしょう。頭部の裂傷や全身の打撲はそう思われます」
「………はい」
「そして恐らく脱走時に襲撃されたのかと思いますが、銃で撃たれた左肩は幸い弾が貫通していました」
「………」
「左上腕部の裂傷は、キサカさんの証言通り自ら鋭利な刃物で切り開いて抉ったようです。傷はかなりの深さでしたが、但し筋などは傷めぬよう細心の注意を払ったらしく、後遺症は残らないかと。」

アスランの身体について淡々と病状を告げる医療スタッフの話は、聞いているだけで自分の身体まで切り刻まれたようで、激しく痛む錯覚を引き起こす。

それだけ、アスランの身体は、ぼろぼろだった。

一番ひどい怪我である胸部は、やはり肋骨が数本折れていて。
その内、粉砕骨折した部位は肺の近くで、砕けた骨が肺を圧迫していたとの事だった。
かなりの血液を体内から失い失血死寸前で、この艦に辿り着くまで生きていたのが不思議だ、と医療スタッフまでもが云った。

「………あと、気になる事が………」

余りにもひどすぎて、殆どを覚えきれないアスランの具合を一通り説明したあと、医療スタッフが突然重々しく口を開いた。
その様子にキラはそれまでアスランを見つめていた眸をそちらへと向ける。
すると医療スタッフは本気で狼狽えながらも、キラを見つめて云った。

「撃墜された事による怪我にしては…普通では考えられない箇所も、裂傷がひどく、化膿していました………」

「………………え?」

親友であるキラに事実を伝えるべきか否か、困り果てた末の医療スタッフの言葉に、キラは僅かに眉をひそめ彼の顔を凝視し、そして視線を移して簡易ベッドの上で麻酔によって眠り続ける青白いアスランの顔を見つめた。

「それは、どこ………ですか?」

本能的に聞くのが恐かった。
何故かは判らない。
けれど、聞かなければ、と思い直して必死に己を奮い立たせる。

きっと、その隠された『事実』は、艦長であるマリューやカガリ達にも聞かせられないものだろう。

咄嗟にそれを察して、キラは、言い淀む医療スタッフから『全て』を聞き出した。

ずっと、アスランを、眸に捉えたまま、キラは全てを、知った。
Category [ 時系列(No.05)【侵食】 ]
Thread Title[ 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY ]   Thread Theme [ アニメ・コミック ]
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