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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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6 『素直なココロ』 1
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/10/29[ Sat ] 16:39
●06 二人三脚

「アスラン、今日はデートしましょう!」

突然シンが宣言した。

早朝目覚めて、いつもの如く自分とアスランの朝食を作る為にキッチンへと向かった彼が、未だ寝足りなくて毛布にくるまり転寝していたアスランの元へいきなりやってきて、声も高々にそう告げたのだった。
朝食作りの真っ最中だった為に、勿論シンは白いエプロンを身につけている。
上半身は裸で下はジーンズという、エプロンにはミスマッチな姿をしていて手にはフライ返しを持ったままで。

「………ふぁ?」

もそ、と毛布の中から顔を出してアスランは欠伸をひとつ。
そして眠たげな眸でやけに張り切っているシンを見つめた。

「…お前、何をいきなり…?。今日はお前、仕事あるんだろ…?」

秋を迎えた朝は空気も澄んだように冷えていて、アスランはその寒さから身を守るように毛布を身体に巻き付けている。
暗にまだ俺は眠いんだ、起こすな馬鹿野郎、と態度が伝えているも、そんなのは以外と朝に弱いアスランと共に生活しているシンには慣れきってしまっていて。
全く動じずにアスランから毛布を剥ぎ取る。
毛布を奪われて一気に身体を冷たい空気が包み、薄手の生地のパジャマを羽織るだけのアスランが、ぶる、と震えた。
「あんたまだ寝呆けてますね?。今日は休みですけど?」
シンが奪い取った毛布片手にそう云った。
一気に眠気が飛んだアスランが、くる、と首を回して壁にかかったカレンダーを見やる。
そこに書かれた互いのスケジュールは空白で。

「………………あ」
「…ね?」

茫然とする彼にシンが首を傾げてにやりと笑う。

「だから、デートしましょう!。デート!」
「いや、しかし…」
「あんた今日は仕事ないでしょ?。俺ちゃんと知ってるんだから、誤魔化しても無駄ですからね」

言い淀むアスランの言葉の続きをシンは先読みしてきっぱりと言い切った。
先手をとられ、うぅ、と小さく唸るアスラン。

「という訳で、さっさと起きて朝飯にしましょう!。食べたら直ぐ行きますからね!」
やたらと張り切るシンが、手にしていたフライ返しを振り回し、そして再びキッチンへと戻っていった。

「…デート…って、今更…」

一人残されたアスランが、ぼそ、と呟いた。
そして寝起きでまだ体温が外気に慣れていない身体を、ぶる、と震わせて。
漸くベッドから起き上がった。



悲しい結末を迎えた戦争も漸く終わりを告げ、二人は迷い苦しみながらも新しい生き方を模索し選んでいた。
戦時中は周りに翻弄され敵となって袂を分かつ結果となった二人だったが、己の心に正直になろうとシンはアスランを、アスランはシンを、互いを何よりも必要だと選んで。

そうしてプラントへと戻ってきたのだった。

シンはアスランの反対を押し切って軍に残り、数少なくなったMS乗りとして現場レベルでの復興を行い、又アスランは亡き父やデュランダルとは違う思想のもと作られた新政権の為に評議会の一員になる選択をして。

もう、手を離さない、と。
何があっても、傍を離れない、と。

そうして二人は共に暮らす道を選んだのだった。



暫らくしてリビングにやってきたアスランはまだパジャマ姿で、藍の髪にはあちこちに寝癖がつきまるで鳥の巣状態だった。
「ちょっと。まだそんな格好してたんですか?」
アスランの姿を見てシンがぼやく。
「お前だって人の事云えないだろう」
口を尖らせ反論しながらアスランはシンのジーンズを指差した。
先程から履いている彼のそれはよれていて、所々穴があいている為お世辞にも綺麗とはいえないもので。

「古着だからコレでいいんです!」
「…俺にはその良さが判らないんだが…」
「俺だってあんたの服の趣味は理解できてませんから!。お互い様でしょ?」
「………悪かったな」

朝飯前の何とやら、毎朝繰り返される痴話喧嘩だった。
大概は寝起きで頭が惚けたままのアスランがシンに言い負かされて、拗ねたように椅子に座り、テーブルに置かれたコーヒーメーカーから自分のカップに中身を注いで終わる。
今日も例外なく、アスランがいつもと同じ行動に出て終わるかと思われた。

だが。

「…しかし何故また急に…」
注いだ濃いめのコーヒーをブラックのまま一口飲んだアスランが喋り続けた。
「急にって、デートの事?」
「…ああ」
焼きたてのプレーンマフィンと、オムレツになりそこねたスクランブルエッグをテーブルに並べたシンが問い返しながらアスランの向かい側の椅子に座った。

「何でそんなに行きたいんだ?」
「何でそんなに行きたくないんですか?」

アスランが聞けばシンは負けじと聞き返す。

「いや、行きたくないとは誰も云ってないだろ」
「あんたの態度がそう云ってますから!」
「………う」
「いいじゃないですか。たまにはデートしたって」

シンに追求されて言葉に詰まるアスランに尚もシンは突っ掛かる。
やたらと今日は反論するな、こいつ、と思いながらアスランは両手でカップを持ちコーヒーを啜った。

「たまには、って…一緒に住んでいるのにか?」
「一緒に住んでても、する時はするでしょ?。ていうか、何でそんなに厭がるんですか!」

次第に本気でふくれだすシンがマフィンにがぶり、と食い付いて。
アスランにも言葉で噛み付いて。
うー、と唸るように上目遣いで彼を見つめた。

「………………そんな目で見るな」
「じゃあ素直に話して下さいよ」
「………………………」

やはり今日のシンは手強い。
追い詰められたアスランがとうとう沈黙して視線を泳がせた。

「もしかして恥ずかしいとか云いませんよね?。今更」
と、シンに云われてアスランの視線が更に泳ぐ。
「図星かよ!」
思った通りの思考とその態度にシンが大声で叫ぶ。
「いや…その………」
もごもごと口を動かすアスランの頬が段々と赤く染まっていった。
顔を横に逸らしたり俯いたりと態度が忙しなくなっていく。

そんな彼を見るのは可愛らしいけれど、だからといって別に困らせたい訳ではなくて。
でも今日は、今日だけは違う。

今日は、特別なのだ。


お題配布元→http://roo.to/abandon/
Category [ シン誕・アス誕・お題 ]
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