「聞くんだ、シン!」
アスランの叫びがシンのコクピットに響く。
「確かに議長やレイの言葉はお前にとって正しく聞こえるかもしれない!」
「何…!?」
「しかし、では何故お前にその機体を与え、戦わせようとするか、考えた事があるか!?」
「アスラン!!」
アスランが告げる言葉を邪魔するかの如く、レイの叫びが割って入る。
レジェンドが本気で狙いを定めビームライフルを撃ちこむのをシールドで防ぎ、グフがレジェンドにライフルを撃ち反撃する。
邪魔をするな、とアスランは必死でレイを威嚇しながらシンへの通信を止めなかった。
「それは彼らにとってお前は『戦う者』としてしか、お前の存在を必要としていないからだ!。彼らにとって不必要なもの全てをなくす為にそれらを滅ぼす『戦う者』としてのお前が必要なだけだ!。戦争を終わらせたい思いは例え同じであっても、その進む道は違うんだ!」
「ア、スラン…ッ!?」
シンは驚愕し、食い入るように画面に映る彼を見た。その隣のモニターには恐ろしく感じる程の怒気を放つレイの姿もあって。
「そうして彼らは不必要な者、自分達にとっていらない世界全てを殺す!!」
アスランの絶叫にシンだけではなくメイリンも愕然とする。
「俺はそれを…っ」
「シン、聞くな!!。お前を動揺させる作戦だ!!」
アスランの声をかき消すようにレイが叫ぶ。
そして腰部からソードを取出し、今まで少し離れていた上空で戦闘を見守っていたレジェンドがバーニアを全開にしてグフに突進してくる。
咄嗟にアスランはグフを動かしてシールドでその刄を受けとめた。
衝撃がコクピットに伝わり、アスランの傷を刺激する。
「…っ、ぐぅ…ッ!」
しかしグフもソードを抜いてレジェンドへと飛びかかり、刄をぶつけ合う。
切り付けるグフのソードをかわしながらレイがシンに云った。
「アスランの言葉を信じるな!。彼は脱走を正当化する為に自分に都合のいいように話を作っているにすぎない!」
「ふざけるな、レイ!。俺は全て暴いたんだ。議長の事も、そして…レイッ!!」
「惑わされるな、シン!」
真実を告げようとするアスラン、そしてアスランの言葉を遮るレイ、二人が互いに叫びながらソードを振り下ろし、激突しあう。
その様をモニターで見つめたまま呆然としているシンは、どちらの言葉を信じればいいのか、直ぐには選べなくて。
動揺がひろがっていく。
レイは共に戦う仲間で、シンを理解してくれる数少ない同志で。
アスランは今シンにとって唯一残された、最後の『守りたいもの』で。
しかしアスランが告げた真実の片鱗はシンには衝撃を与えすぎていた。
戦う者。
それはシン自ら望んだ事でもあるけれど、アスランも同じ筈なのに、彼は違うと断言する。
今のシンにはまだその違いが判らない。
争いをなくす為に、議長を信じ戦う事は間違っていると。
では、今までシンがしてきた事は?。
議長を信じて戦ってきた己も間違っていると?。
最も心を傾けていたアスランに、シンの全てを全否定されて。
でもレイは、今でもそれが正しいのだと叫ぶ。
完全に戦う意志を見失ったデスティニーは動く事をやめて宙に浮いていた。
「彼は裏切り者だ!。我らを裏切り、議長の志を踏み躙った反逆者だ!。もう以前の彼じゃない!。…アスラン・ザラは、今…『敵』なんだ、シン!!」
レイの叫びが迷うシンを揺らがせる。
「シン、お前は争いをなくす為なら例えどんな敵だろうと戦うと決めたのだろう!?。そしてあのフリーダムも倒した!。そして今、あのAAと同じ意志を持ったアスランを、『敵』となった彼を、討たねば争いはなくならないんだ!」
「レイ、何を…ッ!。シン、レイの言葉を聞くな!。だまされるな、シンーッ!」
二人の言葉がシンを追い詰める。
もし間違っているのなら、ならどうしたら良い?。
シンにはその答えが判らない。
違うというなら、正しい答えを。
正しいというなら、証拠を。
それがなけれはシンは自分の中で彷徨い続ける。
争いをなくしたい。
それが、今でも揺らぐ事ない、シンの全て。
争いをなくす為ならば、戦う。
家族を、ステラを奪い殺した者全てと、戦う。
もう何も失いたくないから、戦う。
そう決めた。
だけど、アスランはシンを一人残して遠くへ行こうと。
一緒にいようと告げたくせに、シンの気持ちを裏切った。
シンの意志も想いも全部知っているのに、シンの全てを否定した。
コクピットのシートに蹲るようにシンは俯いて。
頭の中を、様々な事が駆け巡る。
議長の言葉、レイの言葉。
ルナマリア、仲間達、ステラ。
そして、アスラン。
「…っ、は、はぁ…っ、はぁ、はぁ…ッ!」
シンの呼吸が荒くなり、レバーを握る手が、がくがくと震えて。
判らない。何も、判らない。
ただ一つ、判る事。
アスランガオレヲステテイク。
それだけで。
もう失いたくないのに。
守りたいだけなのに。
だから戦うのに。
アスランは、裏切った。
シンの願いも想いも、夢も。
シンに残された唯一の存在が、シンを裏切ってひとり置き去りにしていく。
厭だ。厭だ厭だ厭だ。
もうなくしたくないんだ。
ただ、それだけなんだ。
でも。アスランは。離れていく。
ならば、もう、それで。
大切なものを又なくす位なら。
目の前でなすすべなく失う前に。
自ら、壊してやる。
やがて、シンを支配していた動揺が理性の一線を越える。
荒い息が止まり、震えていた身体に力がみなぎる。
自分の中で何かが弾けた感覚がシンの思考も神経も全て昂ぶらせていく。
「………ッ!!、うああーーッ!!」
絶叫し、俯いていた顔をあげたシンは、あのフリーダムを倒した時と同じように、『鬼神』の如く、凄まじい気迫を漂わせていた。
ういー。とうとうここまできちゃったよー。
今思えばこの回でシンアスにはまりましたよ。
うん。それまでCPに注目してなかったのに、これをきっかけに真に傾倒しかけた私がここに。
でも放送当時は瀕死ではあはあしてるアスランに夢中でw。
落ち着いて考えてみるとココが私の中のターニングポイントでした。
遅いって。はまるの。
それはいいとして。
アスランVSレイの舌戦。どうでしょう。
ちゃんと意味通じる?。それだけが心配。
ココできちんと言い争いにしとかないとシンが動揺してもその意味が薄くなるからねえ。
さあ、次こそとうとう。
アスランの叫びがシンのコクピットに響く。
「確かに議長やレイの言葉はお前にとって正しく聞こえるかもしれない!」
「何…!?」
「しかし、では何故お前にその機体を与え、戦わせようとするか、考えた事があるか!?」
「アスラン!!」
アスランが告げる言葉を邪魔するかの如く、レイの叫びが割って入る。
レジェンドが本気で狙いを定めビームライフルを撃ちこむのをシールドで防ぎ、グフがレジェンドにライフルを撃ち反撃する。
邪魔をするな、とアスランは必死でレイを威嚇しながらシンへの通信を止めなかった。
「それは彼らにとってお前は『戦う者』としてしか、お前の存在を必要としていないからだ!。彼らにとって不必要なもの全てをなくす為にそれらを滅ぼす『戦う者』としてのお前が必要なだけだ!。戦争を終わらせたい思いは例え同じであっても、その進む道は違うんだ!」
「ア、スラン…ッ!?」
シンは驚愕し、食い入るように画面に映る彼を見た。その隣のモニターには恐ろしく感じる程の怒気を放つレイの姿もあって。
「そうして彼らは不必要な者、自分達にとっていらない世界全てを殺す!!」
アスランの絶叫にシンだけではなくメイリンも愕然とする。
「俺はそれを…っ」
「シン、聞くな!!。お前を動揺させる作戦だ!!」
アスランの声をかき消すようにレイが叫ぶ。
そして腰部からソードを取出し、今まで少し離れていた上空で戦闘を見守っていたレジェンドがバーニアを全開にしてグフに突進してくる。
咄嗟にアスランはグフを動かしてシールドでその刄を受けとめた。
衝撃がコクピットに伝わり、アスランの傷を刺激する。
「…っ、ぐぅ…ッ!」
しかしグフもソードを抜いてレジェンドへと飛びかかり、刄をぶつけ合う。
切り付けるグフのソードをかわしながらレイがシンに云った。
「アスランの言葉を信じるな!。彼は脱走を正当化する為に自分に都合のいいように話を作っているにすぎない!」
「ふざけるな、レイ!。俺は全て暴いたんだ。議長の事も、そして…レイッ!!」
「惑わされるな、シン!」
真実を告げようとするアスラン、そしてアスランの言葉を遮るレイ、二人が互いに叫びながらソードを振り下ろし、激突しあう。
その様をモニターで見つめたまま呆然としているシンは、どちらの言葉を信じればいいのか、直ぐには選べなくて。
動揺がひろがっていく。
レイは共に戦う仲間で、シンを理解してくれる数少ない同志で。
アスランは今シンにとって唯一残された、最後の『守りたいもの』で。
しかしアスランが告げた真実の片鱗はシンには衝撃を与えすぎていた。
戦う者。
それはシン自ら望んだ事でもあるけれど、アスランも同じ筈なのに、彼は違うと断言する。
今のシンにはまだその違いが判らない。
争いをなくす為に、議長を信じ戦う事は間違っていると。
では、今までシンがしてきた事は?。
議長を信じて戦ってきた己も間違っていると?。
最も心を傾けていたアスランに、シンの全てを全否定されて。
でもレイは、今でもそれが正しいのだと叫ぶ。
完全に戦う意志を見失ったデスティニーは動く事をやめて宙に浮いていた。
「彼は裏切り者だ!。我らを裏切り、議長の志を踏み躙った反逆者だ!。もう以前の彼じゃない!。…アスラン・ザラは、今…『敵』なんだ、シン!!」
レイの叫びが迷うシンを揺らがせる。
「シン、お前は争いをなくす為なら例えどんな敵だろうと戦うと決めたのだろう!?。そしてあのフリーダムも倒した!。そして今、あのAAと同じ意志を持ったアスランを、『敵』となった彼を、討たねば争いはなくならないんだ!」
「レイ、何を…ッ!。シン、レイの言葉を聞くな!。だまされるな、シンーッ!」
二人の言葉がシンを追い詰める。
もし間違っているのなら、ならどうしたら良い?。
シンにはその答えが判らない。
違うというなら、正しい答えを。
正しいというなら、証拠を。
それがなけれはシンは自分の中で彷徨い続ける。
争いをなくしたい。
それが、今でも揺らぐ事ない、シンの全て。
争いをなくす為ならば、戦う。
家族を、ステラを奪い殺した者全てと、戦う。
もう何も失いたくないから、戦う。
そう決めた。
だけど、アスランはシンを一人残して遠くへ行こうと。
一緒にいようと告げたくせに、シンの気持ちを裏切った。
シンの意志も想いも全部知っているのに、シンの全てを否定した。
コクピットのシートに蹲るようにシンは俯いて。
頭の中を、様々な事が駆け巡る。
議長の言葉、レイの言葉。
ルナマリア、仲間達、ステラ。
そして、アスラン。
「…っ、は、はぁ…っ、はぁ、はぁ…ッ!」
シンの呼吸が荒くなり、レバーを握る手が、がくがくと震えて。
判らない。何も、判らない。
ただ一つ、判る事。
アスランガオレヲステテイク。
それだけで。
もう失いたくないのに。
守りたいだけなのに。
だから戦うのに。
アスランは、裏切った。
シンの願いも想いも、夢も。
シンに残された唯一の存在が、シンを裏切ってひとり置き去りにしていく。
厭だ。厭だ厭だ厭だ。
もうなくしたくないんだ。
ただ、それだけなんだ。
でも。アスランは。離れていく。
ならば、もう、それで。
大切なものを又なくす位なら。
目の前でなすすべなく失う前に。
自ら、壊してやる。
やがて、シンを支配していた動揺が理性の一線を越える。
荒い息が止まり、震えていた身体に力がみなぎる。
自分の中で何かが弾けた感覚がシンの思考も神経も全て昂ぶらせていく。
「………ッ!!、うああーーッ!!」
絶叫し、俯いていた顔をあげたシンは、あのフリーダムを倒した時と同じように、『鬼神』の如く、凄まじい気迫を漂わせていた。
ういー。とうとうここまできちゃったよー。
今思えばこの回でシンアスにはまりましたよ。
うん。それまでCPに注目してなかったのに、これをきっかけに真に傾倒しかけた私がここに。
でも放送当時は瀕死ではあはあしてるアスランに夢中でw。
落ち着いて考えてみるとココが私の中のターニングポイントでした。
遅いって。はまるの。
それはいいとして。
アスランVSレイの舌戦。どうでしょう。
ちゃんと意味通じる?。それだけが心配。
ココできちんと言い争いにしとかないとシンが動揺してもその意味が薄くなるからねえ。
さあ、次こそとうとう。
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