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茜さす帰路照らされど 13 (#37)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/10/22[ Sat ] 23:23
レイとアスランの会話の意味が理解できず、更にレイに撃たれたアスランが左半身を血で染めた状態でメイリンを連れてグフのコクピットに姿を消していくのを、シンはなすすべなく茫然と見つめるだけで。

これは、夢だ。
悪い夢を見ているのだと。
頭の中が割れるように痛む。

早く眼を覚ませ。
手遅れになる前に、眼を覚ますんだ。

でなければ、彼を、失う。




「シン!!。俺達も行くぞ!」
「…え。何処、へ…?」

突然レイが立ち竦むシンの肩を揺さ振って飛びかけた意識を現実に呼び戻す。
しかし思考はまだ理解できていないのか、ぼんやりと聞き返したシンに対し、レイはその頬をぱん、と叩いた。

「いい加減眼を覚ませ!。あれは『敵』だ!!」

「…て、き?」

「そうだ!。議長に逆らい、ロゴスとの繋がりがある『AA』を支持する者は『敵』だ!。そして彼はそれを明らかに支持し、脱走した!。もはや『アスラン・ザラ』は俺達の『敵』なんだ!!」

レイに叩かれた頬よりも、彼が発した言葉の方がシンの中に燻る何かを突き動かす。

それは、家族を、ステラを、シンから奪った『敵』への憤怒であり、全て失ったシンに残された生きる為の執念だったのかもしれない。

「…敵。アスランは…敵」

そう呟くシンに、レイが最後に放った言葉。

「彼はもうお前の愛した男ではないんだ!。今、お前を裏切って『敵』の元へ行こうとしている!。許せるのか、シン!!」

レイがこんなに激昂するのを見たのは初めてだった。

しかし、それに気付くよりも。
レイの言葉が、完全にシンを覚醒させた。

「俺達も追うんだ、シン!」

そう云って駆け出したレイの後を、シンは何かに取りつかれたような顔つきで追い掛けた。




「…っ、う…」

コクピットに乗り込んだアスランはメイリンをシートの横に行かせて、自分もまた転がり込むようにシートに座るとぐったりとして俯き荒々しい呼吸で呻いた。。
先程シンに切り裂いた腕の傷を抉られ、更にレイによって肩を撃ち抜かれた所為で出血がひどかった。自室を出る時に飲んだ止血剤は既に意味をなしてなく、深紅の軍服は黒く変色している。

「アスランさん、大丈夫ですか!?」
メイリンが身を乗り出すようにしてアスランの顔を覗くと、出血の所為で貧血をおこしているのか、顔色は真っ青だった。
しかしアスランは言葉を返す事無く、顔をあげると前方の計器類をぐるりと見回して無傷の右手を使って機体のメインコンピューターを立ち上げ始めた。

「アスランさん!?」
「ここでじっとしていたら確実に殺られる」
「………っ!?」

アスランの言葉にメイリンが絶句する。

「………君まで巻き込んでしまって、本当に申し訳ない…っ」

く、と唇を噛み締めて己を責めるように呟くアスランにメイリンは必死で首を横に振った。

「私の事は気にしないでください。それより、これからどうするんですか?」
「ああ、とにかくこの基地を脱して…AAを探す」
「え、でもあの艦は」

メイリンが言い淀む。
先日の戦闘でフリーダムはインパルスに撃墜され、AAも海へと沈んだ筈だ。
確かにその後の捜索で一切それららしい残骸は見つかってはいないが、とても無傷で逃げ延びたとは思えなかった。

しかしアスランの翡翠の眸には揺らぎない強い意志が宿っていて。

「沈んでなどいない…絶対に捜し出して…っ」

それは祈りにも似た願い。

そう簡単にあの艦も、そしてキラも、いなくなる筈などない、と。

「渡さなければならないモノが、あるんだ…ッ!!」

アスランはそう叫ぶようにきっぱりと言い放ち、そして出血で既に感覚すらなくなった左手でレバーを押し上げた。





シンとレイが格納庫を出て、新しい機体が隠された格納庫へと駆け続ける上空を、一つの機体が飛び去った。

夜の闇に紛れるような青いカラーリングの、グフ。

満身創痍のアスランが乗り込んだ機体だった。

「…っ、アスラン…!!」

シンが呼んだその名を持つ男は、今ザフトから完全に脱した。





限界までバーニアを吹かし、グフは夜の空を飛行し続けた。雨雲が星の光をも覆い隠し、辺りは完全に暗闇だった。

まるで少し前のアスランの心の闇のようで、自身の闇を切り抜けるかのようにアスランは眼を凝らしモニターに映された夜空を見つめて機体を操作する。

何処にむかえばいいのか。
それすら判らないが、それでも行かねばならない。
どうにかしてAAを捜し出し、渡すべき物を渡して。

そして、行かなければ。
全ての原因である、彼、デュランダルの元へ。
行って今度こそ問い詰め、全てを止めなければならない。

それまでは死ねないのだ、とアスランは必死に遠退きそうになる意識を奮い立たせる。





「シン、お前は自分の機体に乗れ!」
「ああ。レイは!?」
「俺はレジェンドに乗る!」

格納庫についてそれぞれが機体に駆け寄った。
本当ならばアスランが受領する筈だった機体に、レイが乗り込む。
普通ならば簡単には乗りこなせないであろう、ドラグーンシステムを搭載した機体だが、レイにはそれを我が物にし、乗りこなす絶対的な自信があった。

パイロットスーツを着込む事無く急いでコクピットに乗り込み、僅かの時間で機体のシステム確認とメインコンピューターをたちあげて。

開かれた扉にむかって二つの機体は動きだした。

アスラン・ザラを追う為に。

レイは勿論、シンまでもがそのひとつの目標に集中して。






やがて全てが決まる、雷鳴の海へと。
Category [ 時系列(No.04)【茜さす帰路照らされど】 ]
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