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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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茜さす帰路照らされど 12 (#37)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/10/21[ Fri ] 23:50
「メイリンッ!!」
アスランが二人に駆け寄ろうとするが、その動きにレイがメイリンの頭部に向けた銃を更に押しつけた。
「動かないで下さい。少しでも動けば、彼女を撃ちます」
そう云って引き金に指をあてがうレイの眸は本気だと告げていて、アスランは凍り付いたかのように動けなくなった。

「レイ…っ、何で、メイリンまで…?」
一人状況が把握出来ていないシンの手が、かくん、と垂れ下がりアスランに向けられていた銃口が逸れる。
「…っ、くそっ、卑怯だぞ、レイ!」
メイリンを人質にとられたアスランは完全に動きを封じられてしまった。

恐らくアスランと別れた後、独り敷地内を歩いていただろう。其処にアスランを追ってきたレイと遭遇したのだと簡単に想像がつく。
普通ならば格納庫が建ち並ぶ区画に全く関わりのないメイリンが夜更けに独り歩いていれば怪しまれても仕方がない。
そんな簡単な事にすら気が回らなかった。
最悪の形で巻き込んでしまった、とアスランは心底後悔したが、今更もう遅い。

「何とでも好きに云ってください。『裏切り者』の貴方に何と云われようと別に構わない」

裏切るならば仲間ですら殺す。レイはその覚悟でメイリンにすら銃口を向けていた。
レイにとって議長が全て、唯一無二の存在で、それを裏切る者は例え仲間でも殺して阻止すると。
そう、アイスブルーの眸が静かに物語る。

「レ、レイっ?。どうしてメイリンまで!?」
「彼女が脱走の手引きをしたんだ、シン。脱走幇助も重罪だ」

混乱したシンの問いにレイは冷酷に言い切った。

「そ、んな…っ」

シンは愕然として完全に思考が停止してただ立ち尽くすだけで。もはやシンには戦う事もアスランとレイを止める事も、何も出来なかった。
その横でアスランはメイリンに銃を突き付けているレイをぎらつく眸で睨み付けながらも、動く事が出来なかった。

「ア、スランさん…っ、ごめ、なさ…っ」
恐怖に怯えながらもメイリンがアスランを見つめて泣いた。
彼を助けたいと思ったのに。足手纏いにしかならなかった。
それが悲しくて、悔しくて。

「…っ、レイ。お前は…そんなに、議長が正しいと、そう思っているのか!?」
「当然です。彼がいたからこそプラントは先の大戦後、平和を維持できたのです。『ロゴス』に踊らされた地球軍があんな馬鹿げた事をしなければ…」
唸るように低い声音で問うアスランにレイはさも当然と言い切る。その顔には自信が満ち溢れていた。

「…本当に、そうなのか?」
「だからそうだと云っているでしょう!?」
「ではッ!。ではお前は何故此処に居るッ!!」

アスランが叫んだ。と同時にレイの手が一瞬だけ震えた。

「………っ、な、に…?」
「レイ、お前は…」
言葉に隠された意味に驚愕して目を見開いたレイに、じり、と僅かに足を進めながらアスランは重々しく言葉を繋ぐ。

やはり、レイは動揺した、と。

アスランの中にある疑問はレイにとって最も探られたくない事実だったらしい。そこを突けば例えレイでも動揺する、とアスランは考えて。
未だ決定打のない疑問を彼にぶつける。

「…『ラウ・ル・クルーゼ』と、レイ、お前の関係は…何だ?」

刹那、レイの顔が強ばる。

アスランならば知っていてもおかしくはない名前を、しかし今は違う意味を含んで告げられる。

「アスラン…?」
その言葉の持つ意味が読めないシンが呆然としてアスランを見つめる。
「レイ、お前は…っ」
少しずつ距離を詰めるアスランに。
「アスランッ!!」
レイがメイリンの頭部に押しあてていた銃口をアスランに向けて。

ダァン、と。

衝撃と共に銃声が格納庫の壁に反響した。

「ぐあぁぁッ!!」

と同時にアスランの絶叫が張り詰めた空気を切り裂いて。

「アスラン!」

シンとメイリンの叫びが重なる。

レイの放った銃弾がアスランの左肩を撃ち抜いたのだった。
熱く焼かれそうな激痛にアスランの身体ががくり、と床に崩れ落ちる。それぞれ握り締めていた短銃とマシンガンを足元に落とし、撃たれた肩を右手で押さえ蹲り呻くアスランにレイが又も銃口を向けた。
「それ以上は云うな!!」
隠し通した秘密をアスランに悟られた所為でレイは完全に動揺している。
続けて銃弾を彼の身体に撃とうとトリガーを引いた瞬間。

床で呻いていたアスランの身体がふわ、と動いて。

「メイリンッ、横に動けッ!!」

そう叫んで負傷していない右手で足元の短銃を拾い、一瞬で構えて照準をレイに合わせた。

幾ら負傷していようと、射撃の腕前は断然にアスランの方が上だった。
ほんの僅かの差で再び撃たれた銃弾を横に飛んでかわし、飛びずさりながらレイの銃を撃ち砕いた。
衝撃で跳ねとばされる銃はガシャン、と音をたてて遠くへ飛ばされた。

「そのまま走れ、メイリンッ!」
銃を構えながらアスランはレイから無事逃げられたメイリンに指示を出して『グフ』のコクピットへと共に駆けた。
「…っ、くそ!」
武器を失ったレイが舌打ちしながらもアスランを追おうとするが、それすら阻止するかのようにアスランが振り返りながら足元の床を威嚇射撃してくる。
さすがに戦い慣れていると思わざるをえなかった。
巧みにメイリンを誘導し、その後ろを守りながら追うレイを『傷つけない』ように威嚇射撃するアスランは『戦う者』として最高の能力を兼ね揃えていた。
それが共に在れば心強いが、敵に回ればこれ程恐ろしいものはなくて。

やがて近くのパネルを操作して頭上から下りてきたラダーに二人は掴まり、機械音と共に上昇していき。

二人の姿がグフのコクピットに消えていくのを、シンはなすすべなく呆然と見つめていた。
Category [ 時系列(No.04)【茜さす帰路照らされど】 ]
Thread Title[ 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY ]   Thread Theme [ アニメ・コミック ]
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