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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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茜さす帰路照らされど 3 (#35 ~36)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2005/10/13[ Thu ] 22:16
ミネルバが停泊していた軍港は基地と隣接していて、かなりの設備とそれに従する多くの軍人達を擁していた。
騒めく施設内をエアカーが走りぬけ、辿り着いた先はひとつの格納庫だった。

「こちらでデュランダル議長がお待ちです」
そう告げてエアカーを運転していた使者が、格納庫入り口に立っていた者に手を上げて合図を送る。どうやら議長の元へ案内する者のようで、アスランとシンは敬礼し、その人物に黙ってついていった。

格納庫の中に入ると、中は最低限の照明しか灯されておらず、歩く通路を確認するだけで精一杯な程暗闇だった。
その中をアスランとシンは使者の後を追い奥へと歩んでいく。時折シンが暗いなど文句を呟いたりもしていたが、アスランはそれを咎める事もなく。思考を最大限に動かして『これから』の事を考えていた。
下手な事は出来ない。今はまだその時ではない。今もし感付かれてしまえば、全ては水の泡だと。

アスランはただそれだけを考えていた。

やがてキャットウォークへと上がると使者は役目を終えたのか先へ行け、と鉄橋の先を指差した。アスランとシンはその鉄橋を歩いていく。ふ、と暗い鉄橋の真ん中に人影を見つけて二人は 立ち止まった。

「………、あ」

人影は、ふたつ、あった。

それが誰なのかを認識してシンが小さく驚いた声をあげ、アスランは翡翠の眼を見開いて沈黙したまま驚愕していた。

其処に居たのは、デュランダル議長、そして『ラクス』、否、議長が用意した替え玉のミーア、だった。
何故この場所に『偽物』の彼女がいるのか、しかし今この場でその事実を知っているのは議長とアスランだけで。シンは、知らない。
「…え、ラクス、様?。なんで…?」
シンは軽い混乱に陥っている。二人に気付いたミーアがこちらを見つめてにこやかに微笑み、駆け寄ってくる。
「お久しぶりですわ、アスラン」
公的には彼女はアスランの『婚約者』のままで。その挨拶や素振りは立場的には間違ってはいない。シンも彼女の事は知っているし、アスランが自分を選んでくれていると判っていても、やはり本音は複雑で。
しかし今はそれが目的ではない。今は、議長と話す事。それが最優先だ。
アスランが横であたふたしているシンをこづき、横に立つミーアに軽く会釈を返すだけで目の前にいる議長を睨むように見つめ敬礼する。それに習ってシンも視線をミーアから逸らして慌てて敬礼した。

「…やあ。久しぶりだね。アスラン、シン」

そう云って二人を見つめ、穏やかに微笑う男。

「………お久しぶり、です…議長」
気を張り詰めた声音でアスランが笑みを浮かべる事無く、躊躇いながらも議長と握手を交わす。

「お久しぶりです、議長。先日の会見、大変感動致しました!」
続いてシンが憧れの人物を目の前にした面持ちで昂揚しながらも、嬉しそうに握手した。

二人の正反対な態度を気にする事無く議長は穏やかな表情を浮かべたままで。
しかし長い黒髪から覗く眸の奥は、冷たく鈍い光を湛えている。
アスランはその眸を見て、ぞくり、とした。

「いや、先日の会見は物凄い事をしてしまったと我ながら驚いているよ」
「いえ、確かに大変かもしれませんが、しかし戦争をなくす為ならやらなければならない大事な事です」
謙遜しながら云う議長に、シンは興奮した口調で返す。議長を見る目は完全に彼を信頼し敬愛を含んでいて、そんなシンの様子にアスランは益々顔を強ばらせた。横でミーアがアスランの様子を不思議そうにじっと見ている。
「そうだな。争いを終わらせる為には彼ら『ロゴス』を何とかせねばならないからね」
「はい!。その為なら俺も…いえ、私も僅かながらも尽力致します!」
まるでチェスをどう勝ち進めるかのように淡々と語る議長にシンは熱く同調し、アスランは黙したままで議長を見つめている。

本当なら睨み付けて口を開きたいが、今そうしてしまったら全てが終わりだと、何とか自らに言い聞かせて。

不意に議長の視線がアスランとシンから逸れ、キャットウォークの横を見た。
其処には鉄橋を挟んで巨大な空間があって、暗闇の中に何かが存在していた。議長の視線を追ってアスランもシンも其処を見やる。
不意に議長が手を叩き、何処かに待機していたらしい使者に合図を送る。

「………っ」

急に眩しくなり、アスランとシンは眼を細めながらも『何か』を見た。

格納庫内の照明が全て灯され、眼に痛い程の光の中で鈍く照らされる存在。

其処には。

見た事もない、新型の、MS。

キャットウォークを挟むように納められた二つの機体が、其処にあった。

「こ、れは………っ!?」

それまで沈黙していたアスランが耐え切れずにとうとう言葉を発した。
シンはわぁ、と感嘆しながらそれ、を見上げていて。

アスランの中に在った疑惑が一気に膨らんだ。

「これは『ZGMF-X42S デスティニー』『ZGMF-X666S レジェンド』だ」

起動される前の色付いていない二つの機体を交互に見つめながら議長がその名を告げる。

「これらが、新しい『力』…君達の新しい機体だよ」

「………え」
「っ、うわぁ………っ」

議長の言葉に、アスランとシンは弾かれるように彼を見た。

シンは再び戦える事に喜びの表情で。

アスランは心に隠した疑念が今にも爆発しそうになるのを必死に堪えた表情で。

それぞれ違う想いで、デュランダルを、見た。

デュランダルはシンの反応に薄く微笑い、アスランには隠された本心を見抜くかのような視線を向けて。

アスランは、自らの中に潜めた『疑念』が、真実だと悟って、愕然とした。
Category [ 時系列(No.04)【茜さす帰路照らされど】 ]
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