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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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【カウント・ゼロ】
TB[ - ]  CM[ - ]  Edit   2008/12/31[ Wed ] 23:21
「シン、あと何分だ?」
「えーと……三分!」

そんな会話を交わしながら、二人同時にサイドテーブル上の時計を見る。アスランは仰向けで首だけを真横に向けて。シンはその隣で俯せになって上半身をやや起こした体勢で。

どちらも裸、生まれたままの姿で。

その瞬間を待ってる。


「早いものだな。もう今年も終わりか」
「アンタそれ何度目ですか。今日だけで五回は聞いたよ」
「五月蝿い、黙れ」
「あーハイハイ」
さっきまで熱い熱い時間を過ごしていたというのに、躯の熱が引いた途端始まる憎まれ口の応酬。
でも、そんなのは気にしない。どうせいつもの事だから。寧ろそれが当たり前だから。

当たり前を当たり前と思えるのが、嬉しいから。

「今年も無事に過ごせたな」
「アンタ二回程ヤバかったくせに」
「仕方ないだろ、カガリを守るのが俺の仕事なんだから」
「その度に俺はハラハラしっぱなしなんですけど!」
「そういうお前だって危なかっただろう、機体トラブルで。キラが居なかったら……」
今年一年を振り返れば真っ先に思い出される、お互いの身にふり掛かった危機。
常に危険と背中合わせな日常。アスランもシンも、覚悟はしている。もしかしたらいつかは、と。
「あーハイハイ、ストップー!それ以上喋らないー!」
「……都合が悪くなると、そればっかりだな」
自分に矛先がきた途端、シンがわざと大騒ぎして話を遮った。アスランが呆れ顔でシンを見上げてる。けれど、目元は優しくて。
「お互い生きてて良かったって事ですよ!」
「……まあな、お陰で今こうしてお前と一緒に居られる」
強引な話の流れではあるが、確かにそうだとアスランも頷いた。
「そうそう!過ぎた事は忘れましょ!」
でも、そうは言っても、やっぱり心配なのだ。言わなきゃやってられなくて喧嘩になる時もあるし、逆に全部忘れて束の間の幸せに浸りまくる時もある。

「あ、やべ!あと一分ない!」
「本当だ」

どちらかといえば、今は幸せに溺れたい感じかもしれない。

「……あと三十秒……二十秒……」

だって、今宵は、特別。

「さん、に、いち」


カウント・ゼロ!


「ハッピーニューイヤー!アスラン!」
「ハッピーニューイヤー、シン」


二人同時に告げる、二人一緒に祝う、新年の幕開け。

「アスラン、キスしていい?」
「いちいち聞くな、馬鹿」
「じゃあもう一回シてもいい?」
「……好きにしろ、馬鹿」

今、この瞬間を、この幸福を、共に噛み締めながら。

カウント・スタート。

また一年を生きていく、二人一緒に。



また今年も一緒に居られますように。
また今年も笑っていられますように。
また今年も生きていられますように。




願いを込めて、新年最初のキスを交わした。
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Category [ SS R15 ]
【フェイス】05
TB[ - ]  CM[ - ]  Edit   2008/12/28[ Sun ] 22:41
「シン、場所を変えよう……此所じゃ人が多すぎる」
不意にアスランが言い出した。その眼は傍のシンではなく周りの人々の様子を伺っていて、明らかに人目を気にしているのだと判った。
「じゃあ向こうに行きましょう。岬に続く遊歩道があったから」
「ああ、判った」
幾ら慰霊祭が終わったといっても、此所にはまだ人が沢山残っている。シンはそういった事には無頓着だが、アスランは流石に人がいる前では話し難いらしい。シンはアスランを連れて、人気の少ない遊歩道へと歩き出した。





「任務は大丈夫なのか?」
「休暇ぶん取ってきました」
「よく許可が出たな……キラは何も言わなかったのか?」
「別に。逆にニヤニヤ笑ってましたよ、アイツ」
「…………」
「多分面白がってるんでしょうね」
「相変わらずタチが悪いな……」
二人並んで歩きながら幾つか言葉を交わす。まだ周囲には見知らぬ人が大勢居たから、話す内容は当たり障りのない会話だった。普段モニター越しに話している内容と大差ないように思えるが、しかしアスランには何かが違っているように感じられた。それが何なのか、分かりそうでいて、分からない。あと少しで答えを見出だせそうな、もどかしい気分に陥りかけた時だった。
「アスラン……」
ふと、シンが小声でアスランの名を呼ぶ。チラリと隣を歩くアスランの顔色を伺って、触れそうな位近くにある手をそうっと近付けて。

いい?と、赤い眼が聞いている。

「…………」
いつの間にか周りには誰も居ない。目指す岬にはまだ距離はあるけれど、気づけば今この遊歩道にはシンとアスランしか居なくて。
「……いいぞ」
此所ならいいか、と。多少ならば分別わきまえない、それこそ恋人同士として振る舞っても平気……だろう、と。アスランなりに慎重に、けれど安易に許可を下した。

「……ッ、アスランッ!」

次の瞬間、アスランはシンの声を間近で聴かされる。

「会いたかった……!」

その近さに、その大きさに、驚くより早く、シンはアスランに抱き付いていた。
「お、おいっ」
「アスラン……やっと会えた……ッ!」
「シ、ン……」
抱擁が突然過ぎて慌てるアスランを、両手いっぱいで抱き締めるシンの腕に、更に力が込められる。
「ずっと会いたくて、こうしたくって……っ」
少年の、華奢だと思っていた腕の、抱き締める力の強さに再度驚かされて。
「アスラン……アスラン、アスラン……」
此れが夢ではないと確かめるように、何度も何度も名を呼ぶシンの、やけに掠れた声音が酷く切なく聴こえて。


一瞬、頭の中が真っ白になった。




「…………シン、苦しい」
「え、あ、ごめんなさい!」
「…………」
一体どれだけの間シンに抱き締められていたのだろう。然程長い時間ではなかった筈だ。けれどアスランには相当長く感じられた。
やっと絞り出せた声でシンに苦しいと喋りかけると、それまで無我夢中で抱き締めていたのか、シンは慌ててアスランから離れた。

ごめんなさい、と謝るその顔は、年相応の少年の顔だった。

「……お前」
「え?何?」
漸く離れたシンにアスランが何かを話しかける。だがその声は小さく、シンにははっきりと聞き取れなくて。
「こんな事はもうするなよ」
と、再び言われた言葉の意味を直ぐには理解出来なくて。
「お前だって其れなりに責任ある立場なんだろう?職務を放り投げるような無責任な事はするな」
「アンタ……何言って……」
「こんな急にオーブにまでやってきて……慰霊祭に参加したい気持ちは判るが……」
アスランが次々と発する言葉を、シンは信じられないといった顔で聞いていた。さっきまではアスランに会えた喜びでいっぱいだった表情が、徐々に驚きと悔しさに酷く歪んでいく。
しかし、アスランはそんなシンの表情の変化を、未だ汲み取れていなかった。
「余り周りに迷惑をかけるんじゃないぞ」
と、かつて共に居た頃のように説教をし始める。

その口調は、まるで子供に説教をするかのような語り草。

間違うな、と言う己が間違っているのだと、判らずに。


「……アンタ、まだそんな事言うのかよ……ッ」

すると急にシンが俯き、ガシッとアスランの両肩を掴んで言った。

「まだ判んないって言うのかよ!」
「……ッ、シン?」
「何で俺が此所に来たと思ってるんですか!何回言えば判るんですか!」
「痛……ッ!」

強く肩を掴まれる痛みよりも、シンの気迫に押し切られる。

「何で俺が此所に来たかって?」

その迫力に、何も言えなくなる。

「そんなの決まってんだろ!」

そう叫んで、次の瞬間上げたシンの顔は。


「アンタに会いたいからだよ!」




泣いていた。
Category [ SS ノーマル・CP ]
今後の予定(12/28更新)
TB[ - ]  CM[ - ]  Edit   2008/12/28[ Sun ] 22:30
現在連載中の【フェイス】は残念ながら年内完結は難しいですorz
よって年明け最初の週末に完結させたいと思っております。
そしてまた今年もやります!恒例御神籤シンアス!
元旦になったら直ぐ更新する予定ですので、サイトで告知あるまで暫しお待ち下さい。尚現在公開中のクリスマスネタは一旦下ろさせて頂きますが、後日改めて公開させて頂きます。

それらが終わりましたら一旦更新をお休みします。予定していた時系列シリーズ新作は、このまま二月新刊に向けての修羅場に突入するので、二月以降再開とさせて頂きます。

楽しみにしていて下さった方々、本当に申し訳ありません。


頑張る……頑張るんだ……アハハ……。
Category [ 未分類 ]
【フェイス】04
TB[ - ]  CM[ - ]  Edit   2008/12/07[ Sun ] 23:20
「アスランっ」
「……え、シ、ン?」

突如現れたシンに、アスランは思わずその場に立ち尽くした。一瞬此れが現実だと忘れる程で、驚きを隠せないまま呆然と少年を見つめていた。
しかし当の本人は、漸くアスランに気付いてもらえたのが嬉しいのか、満面の笑みで手を振り声を掛けてくる。
「シン、お前……」
「良かった、やっと気付いてくれた!」
シンは人混みを掻き分けてアスランに近寄ろうとするも、寸前で警備係達が接近を阻止しようと二人の間に割って入ってきた。カガリ同様、政府要人であるアスランに危害を及ぼすかもしれない、と判断するのは当然だ。遠く離れたプラントの、しかもザフト軍のパイロットであるシンの顔を、オーブ軍でも下級兵士の彼等が知る筈もなくて。
「ちょっ、ちょっと!」
「これより先は駄目です、近付かないで下さい!」
あと少し手を伸ばせばアスランに届くという距離で、呆気なくシンは人混みの中へ押し戻された。だが此処まできて簡単に引き下がる訳もなく、案の定警備係とシンとの押し問答が始まった。
「離せってば!俺、その人の……っ」
「駄目だ!いいから下がれ!」
突然起きた騒動に、周囲の注目が集まる。何事かとざわめく観衆の声を聞き、やっとアスランは冷静さを取り戻して。
「いや、彼は私の知人です。何もありませんから離してもらえませんか?」
と、暴れるシンを取り押さえる警備係に申し出た。不審人物ではないとアスランが事情を説明すると、警備係は納得したのか各々の配置に戻っていった。
「アスランッ、やっと会えた!」
警備係から解放されたシンが、今度こそアスランに駆け寄った。両手を差し出し、アスランに抱きつこうとする。
しかし此処は私室ではない、屋外だ。しかも辺りには多くの人々がいる。公衆の面前で再会の抱擁などもってのほかだ。
その上冷静さを取り戻したとはいえ、まだアスランはシンがオーブに来たのを信じられないでいる。見た目は落ち着いているように見えても、思考はさっきからグルグルと空回り中だ。
「どうして……お前、此処に……?」
そう言いながら、抱きつこうとするシンの肩を押し返すのがやっとだった。
「今日此所で慰霊祭があるとよく判ったな。キラから聞いたのか?」
そして、驚いているのは何もアスランばかりではない。傍で事の次第を見ていたカガリも同じである。だが混乱しきっているアスランより頭はしっかり回っている。カガリは的確に状況を把握し、突然の来訪の理由を混乱しているアスランの代わりに尋ねた。
「此処には俺の家族が居るんです!遺族である俺に連絡がくるのは当然でしょう!」
「ああ、そうか……そうだったな……」
「来賓の手配は実行委員会に任せていたからな。私達が知らないのも無理はない」
「カガリ……」
シンの説明を聞き、納得したカガリがアスランの肩を背後から、ポン、と叩く。
「アスラン」
「何だ?」
「私はもう行くから、お前は戻っていいぞ」
唐突に言い切られ、アスランは思わず振り返った。前のシン、後ろのカガリ、と続けざまに驚かされてばかりだ。
「だが会談が……」
「それは問題ない。会談にはキサカも参加するしな」
「しかし……」
「警護だって大丈夫だ。優秀な部下達が沢山いる」
それでも同行すると食い下がろうとしたアスランの言葉を、カガリがニッコリと笑って遮った。
「命令だ、アスラン」
「……カガリ」
笑顔とは裏腹な威圧的な物言いに、アスランはそれ以上二の句を告げなくなる。
「久し振りに会ったんだろう?ゆっくり過ごしたらいい」
そう言ってカガリは車へと歩き出そうとして。
「最近お前元気なかったからな。ちょうど良かったじゃないか」
と、アスランの耳許で囁いた。途端にアスランの顔がほんのりと赤く染まる。幸か不幸かシンには聞こえていないらしい。不思議そうに二人を見ている。
からかっているのか、ひやかしているのか、どちらにせよアスランを慌てさせるには充分過ぎて。
「カガリ……ッ」
「ん?」
思わず彼女を咎めようとしたが、無邪気に微笑まれてしまっては最早何も言えない。
「いや、何でもない……有り難う、カガリ……」
「気にするな」
感謝を述べるアスランの肩を再び叩くと、カガリは二人をその場に残し車に乗り込んだ。
次第に遠ざかっていく車を見つめながら、アスランは最近の彼女達の反応を思い返す。

道理でしつこく声を掛けてきた訳だ、とこの時漸くアスランはカガリ達の気配りの真意を知った。

だからといって今更どう接すれば良いのか、何をどう説明すればいいのか、アスランには判らない。

元気がないとカガリに心配された、その原因を。

シンの来訪を良かったと言われる、その意味を。


まだ判っていないのだ、アスランは。




「アスラン……?」

不意に声を掛けられる。シンだった。
急に黙ってしまったのを何と捉えたのか、やや不安そうにアスランを見上げていて。

「……ああ、いや。何でもないよ……シン」

兎に角今はコイツの方が最優先だ、と。


アスランは傍らに居る少年の頭をグシャグシャと撫で回した。




止めて下さいよ、と言いながら笑うシンの顔が、アスランの記憶に焼き付いた。
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