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管理人ひさこによるガンダムSEED DESTINY及び蒼穹のファフナーのファンサイトブログです。オフィシャル等とは一切関連はございません。
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『妄執の欠片』完結
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2006/02/28[ Tue ] 23:45
はい、漸く完結しますた。
思った以上に長くなったのもアスランがエロいから。
シンが二人もいるから。
うん、それが全て悪いんだ!。
……………多分。


とにかくこれまでにない位ひさこさん弾けてます。
サンドイッチなんて初めて書いたよ。てへ。
(…公開するのは、だがw)


どうぞ御覧になってくらはい。
ほんとに自分やばい位どっかいっちゃってますから。


呆れられるんだろうな…きっと…確実に…。
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Category [ SS R18 ]
月ひとしずく 09 ( #43~45)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2006/02/28[ Tue ] 23:38
ルナマリアの愛らしい唇から語られたその名は、しかしシンを激しく揺さ振る悪夢のような名前だった。

「…キ、ラ、ヤマト…」

まさかその名をこの場で、しかも『彼』以外から聞かされるとは思いもよらなかった。

シンの身体は強ばり、そうして語り続けるルナマリアを茫然と見つめ返すだけしか出来なかった。
襲われた衝撃に愕然としているシンを見て、ルナマリアが哀しげに微笑んで小さく頷いた。

「…アスランはね、キラって人に会っても…彼等を止めようとしていたのよ…?」
「………ッ!」
「寝返るとか情報を洩らすだとか…一切しなかったの」
「…じゃ、あ…スパイじゃなかった…?」
「うん…多分、ね」

ルナマリアが云おうとする事は混乱するシンにも理解できた。
アスランは脱走時にスパイ容疑をかけられていた、と聞いた。
かつての同胞AAが『ロゴス』の嫌疑をかけられ、それを庇うからかと思っていた。
そうして結果的に軍を抜けて彼等の元に合流したのだから、嫌疑は間違いないと思えたのに。
しかしルナマリアが実際に盗み聞きしたそれら証拠は、アスランには彼等に協力する意志はなかったのだと明らかにするものだった。
ではミネルバ内でたった一人AAを『敵』ではないと主張したのはどういう事なのか。
彼等にも戦況を混乱させるなと異を論じ、自分達にも敵ではないと云う。
まさか、本当に戦いを止めたかっただけなのか。
どちらの軍に属しているとか関係なく、世界が混沌と化すのをたった独りでも止めたかっただけなのか。

アスランの真実が、シンには判らなかった。

「…それでね、私が見たラクス・クラインだけど…」
「あ、あぁ…うん」

不意に話を変えられてシンが戸惑ったように返事を返す。

「ラクス・クラインはデュランダル議長の傍に居る、と皆思っていたし、事実そうなんだけど…」

ルナマリアが語る内容は彼女自身の目で確かめた真実だった。

歌姫としての任もあるからいつも共に行動を伴っている訳ではないが、演説など大事な局面には必ず同席している。
確かその頃もプラントに居て歌姫として、平和の使者として議長を支えていた筈だ。
ラクス・クラインが地球に降りたとなれば話題にならなあ訳がない。

しかしルナマリアは確かに見たのだ。

さっきオーブ側の演説の席についていたもう一人のラクス・クラインが、あちら側、AAと繋がっていたのを、ルナマリアは確かに見て聞いて知っていたのだ。

「じゃあ、議長と一緒にいるのは…?」
「判らないわ…どちらが本物かなんて。でもあの場に居た人は皆彼女をラクスと呼んでいたし…。それに」
「それに?。何?」

急にルナマリアが言い淀み、シンが不審そうに眉を寄せる。

今更何を悩むのだろう、とシンが思った時。

「…所詮盗聴だからはっきりとは聞こえなかったんだけどね………あちら側のラクス・クラインが暗殺されかけた、って………」
「…ッ、あ…ッ?」

暗殺、とつい叫びそうになるのを、物凄い早さでルナマリアに口を押さえられ、シンは辛うじてその言葉を飲み込んだ。

「馬鹿ッ!」

誰に聞かれるか判らないのに、とルナマリアがシンを叱り付けた。

「嘘…誰がそんな事…?」
「そんなの私に判る訳ないでしょ!」
「そ、そうだけど…」

思っていた以上にルナマリアが抱えていた秘密は重すぎる物で。

シンは既にその重さに潰されそうな程錯乱していた。

二人のラクス・クラインという存在、AAに関わりのある者達がラクスと呼び認めた存在、あちら側のラクスと共に居たフリーダムのパイロット、キラ・ヤマト。

そして、アスラン・ザラ。

かつての仲間に会いに行っていたという事実、嫌疑をかけられ同胞であるルナマリアに尾行調査を命じた事実、当時から彼が疑われていて監視をされていたという事実。

しかし、裏切るつもりなど本当になかったのだという、事実。

それらがシンを押し潰さんとして襲い掛かってくる。

今まで自分が見てきた物は、信じてきた物は、果たして本当なのだろうか。
彼を見てきた、と思っていたのに、それは本当に彼の真実じゃかたったのだろうか。

全てを疑いたくなる位にルナマリアがもたらした言葉はシンの胸中を激しく揺り動かした。

「でも、結局それしか私には判らないの。ありのままを艦長に報告して調査資料も全部提出したし、以降はこの事には首を挟むなって命じられたから…」

だから疑問ばかりが残り、何一つ真実は見えないのだとルナマリアが残念そうに呟いた。

「艦長も誰か上層部に命じられてたみたいだったから、きっと軍のお偉い人しか判らないんじゃないかしら」
「そっか…うん、判ったよ。話してくれてありがとう…」

シンが素直に感謝を述べれば彼女は漸く安堵したかのように笑った。
長い間一人で抱えてきた重圧から解放されたような、そんな疲弊した笑顔だった。
そうしてルナマリアがシンをじっと見つめ返す。

「次はシンの話を聞かせて?」

そう促され、シンは一瞬目を逸らし、しかし直ぐに意を決して口を開いた。
彼女も自らを危険に曝してまでも話してくれたのだから、シンが話さない訳にはいかない。

ルナマリアには云わねばならないのだ。

どうしても、何があっても。

「…この間の…戦闘の時なんだけど…」
「この間ってオーブ戦の事?」
「うん、そう。あの時ルナは俺達と別動隊だったから知らないかもしれないけど…」

そこで一旦シンは語るのを止めた。

すぅ、と息を深々と吸い込んで。


「あの時現われた赤い機体…新型MSに…」


声は震えていないだろうか。

泣きそうな顔をしていないだろうか。

うまく、彼女に伝えられるだろうか。


「………アスランが、乗って、いたんだ…」



云い終わらぬ内にルナマリアが驚愕の表情を浮かべ、反射的に立ち上がっていた。

そんな彼女を、シンはただぼんやりと見ていた。
Category [ 時系列(No.08)【月ひとしずく】 ]
『妄執の欠片』続き
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2006/02/28[ Tue ] 04:06
取り敢えず 『妄執の欠片』続きをUPしますた…。
すいません、サンドイッチになったとたんに続きますw。
明日には完結しますよ。
つかこんな壮大になる予定はなかったんだがw。


でもって時系列。
書いてたんですが、書いてる途中で寝落ち…。
うん、気付いたらこんな時間だよ!!。
すいません、明日はってもう今日か。
今日は確実に、ええ。


もいっぺん寝直します…ぐー。
Category [ SS R18 ]
『妄執の欠片』
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2006/02/26[ Sun ] 23:27
R18裏に『妄執の欠片』1をうPりますた。

これは大変奇特な内容です。
ええ、絶対ありえないネタです。
まず見たことありません。
自分知らないだけかもしれませんが、でもそれだけ奇異な内容です。


おっきいのとちっさいの。

うん、シンが二人してアスランさんをあんあん云わせるネタです…orz。

どどどどうぞ覚悟して御覧下さい…。

でもまだ完結してませんので、明日後編うPしまつ。
うん、殆ど書き終わってるんだ。
明日はコレと散々放置してる時系列orzを真面目にいい加減書いてうPriますので。


ごめん、ちょっと数日休ませて貰ってたよorz。
ってまだちまちま作業終わってないんだけどさ…。
でも大体小用は終わった・・・かな?。
あとひとつネタまとめてある方に依頼がてら投下したら終わりだ。
Tさん、明日にでもどどんとアレおくりますw。


気力も回復したし妄想も充填できたのでがんがりまつよ。
Category [ SS R18 ]
涙のような粉雪の下で 01
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2006/02/22[ Wed ] 00:45
辺りは一面の銀世界だった。

天から降り注ぐ太陽がきらりきらりと細かな氷の粒を照らして輝かせ、白い大雪原を彩っていた。

「………凄いな」

目の前に広がる光景にアスランが思わず感嘆の声を上げた。
隣ではシンが、でしょう?と得意げな顔で笑って見ている。

二人が今居るのは地球のアジア圏の何処かの国、山間部の麓にある湖畔だった。
深緑の森に囲まれた湖水はきっと真夏の太陽を浴びれば彩りを深くして更に鮮やかになるのだろうか。
しかし今季節は氷の粒の結晶が吹雪く真冬だ。
周囲の山々も白銀に染められ、湖畔も天の雲を映し込んで薄灰色しか色彩がない。
白と灰色の世界は外気に相応しい程寒々しい印象を与えるが、しかし何処か厳粛な雰囲気をも漂わせていた。

寒いのは苦手だと嫌がるアスランを無理矢理連れ出して、シンはプラントから遥々この清閑な自然の中へとやってきたのだった。
到着したばかりの頃はまだぶちぶちと文句を云っていたアスランだったが、レンタルしたエアカーから降りた瞬間に視界に飛び込んできた自然の風景に圧倒されたらしい。
溜息のような小さな声音でしきりに感動を口にしていて。

「あぁ…本当に、凄いな…。何処までもが白くて、静かだ…」
「プラントじゃ、こんな光景見られないでしょう?」
「そうだな…プラントのは予め機械で計算され尽くし決められた季節しか繰り返さない、所詮人の手で創られた偶像でしかないからな…」
「や、そんな小難しく考えなくたっていいと思うんですけどね…」

湖畔の辺で目の前の光景に見とれ佇むアスランに、シンが無理矢理連れてきて良かったと嬉しそうに声をかければ、蘊蓄めいた答えが返された。
難しく考えずに思った通りに心で感じればいいんだとシンが頭をがりがりと掻き毟る。
普段から思考を張り巡らせぐるぐると考え込んでしまう彼を、その思案の呪縛から一時でも解放してやりたくて此処まで連れてきたのに。
結局は元来持ち合わせた性格だから仕方ないのだろうか。
うぅ、と唇を尖らせて拗ねたように俯いたシンに気付き、アスランはクスリ、と微笑って、隣に居る黒髪を優しく撫で上げた。
「…シン、ありがとう、な。わざわざ連れてきてくれて…」
「いえ、それは…いいんですけど」
出会った時は数センチの身長差があったのに、今ではほぼ変わらない目線の高さ。
躯も逞しく成長し、アスランに見劣りしない程魅力的な一人の大人の男になりつつある。

戦後を迎えて早数年。
二人共に二十歳を超えた。
アスランの身体的成長は止まったようだったが、シンは今でも伸び続けている。
いつのまにか並んだ肩、同じ高さの目線。
しかしだからといって中身までもが外見に追い付いているとは言い難くて、シンはまだ子供じみた彼らしさを失ってはいない。
寧ろ変わらないでいて欲しいシンの良さでもあるとアスランは密かに想う。

「ねぇ、ちょっと岸辺まで行ってみませんか?」
不意にシンがアスランの手を取って急に引いて歩き出す。
それまで居た場所は湖畔の散策路で細いけれどきちんと整備された路地だ。
しかしシンが今向かおうとしているのは、雪野原を掻き分けて進まねばならない湖畔の岸辺であって。
誰かが歩き踏みしめたであろうか、人が辛うじて通れるような獣道はあったけれど。
こんな真冬の湖に近づくなど余程の粋狂だろう。
「え、ちょっと!。シン?」
「大丈夫ですから!。ほら!」
突然の事に慌てふためくアスランをシンが愉しそうに笑って引き連れていく。
当然アスランは雪の中を歩くような装備はしていないから、履き慣らした黒革のショートブーツとベージュのパンツの裾の隙間から雪が入って脛にひやりとした感触を与えてくる。
シンは茶のロングブーツだから平気だと云わんばかりに雪の中を突き進むけれど、アスランには冷たいだけで。

「シンっ、おい、雪が入るから!」
「あ、そっか。アンタ北国仕様じゃないんだっけ」
「当然だ、馬鹿!」
「だからあんだけちゃんと選べって云ったのに…。もう、ちょっと我慢してて下さいよ!」

少しは気遣えと異を唱えれば、漸くシンは気付いたらしいが、しかし直ぐに自分の意見を押しつけてくる。
アスランが例え思いっきり眉に皺を寄せていたとしても、ぎろり、と睨み付けていたとしても、今のシンには差程関係がないようだった。
そうして現状と冷える脚にえらく不服そうなアスランを無理に岸辺まで連れ出し、シンは其処で漸く繋いでいた彼の手を離した。

「ほら、あれ見て!」

シンが指差したのは岸辺に生える細い木々。
当然枝には葉など枯れてなかったが、代わりに白いふんわりとした雪の固体が幾つもあって。
まるで白い綿のような華を咲かせているような、そんな光景。

「綺麗でしょ?」
「………あぁ」
「遠くで見るのとはまた違ってるでしょ?」
「………あぁ」
「こういうのは生で見ると凄く綺麗なんだよね」
「………あぁ」
「………………あんた、人の話垂れ流しでしょ…?」
「………あぁ」
「………って、コラ、おぉい!」

満開の白の華に見とれてしまったアスランにシンが話しかけるも、返ってくるのはぼんやりとした生返事ばかりで。
誘導尋問すれば案の定引っ掛かるから、シンは軽くぶち切れておいた。

「もう、あんたらしいっちゃあんたらしいっすけどねー」

出会ったばかりの頃や付き合い始めの頃は些細な事でも一喜一憂していたけれど、長く一緒に居ればそれなりに余裕も生まれる。
軽く怒った後に苦笑いしながら、シンは白く染まった木々の情景に見入ったままのアスランをその場に残し、一人さくさく雪を踏み分けて湖面へと歩き出す。
「え、シン?。そっちは…」
「大丈夫、今の時期は凍ってるから歩けるんですよ」
それまで隣にいた気配が遠ざかった事にやっと気付いたアスランがシンに視線を向ければ、彼は楽しそうに凍り付いた湖面を歩いて渡り出していた。

「結構ね、分厚いからそう簡単には割れませんよ。まぁ、場所によっては薄くて危なかったりするんだけど、この辺りはわかさぎ釣りの穴場でもあるから」
「わかさぎ?」
「淡水魚で湖にいる小さな魚です。氷に穴あけて、釣り竿垂らして釣るんですよ」
「そうなのか」

本当にシンは色々と知っている。
コーディネーターといっても自然に囲まれた地球で生まれ育った彼だから、宇宙空間に造り出された虚像の自然しか知らないアスランより様々な事を知っている。
こんな時本当に感嘆するばかりだった。

「だが、気を付けろよ?」
「はいはい、あんたこそ、余り遠くに行かないで下さいね?。迷子になるから」
「ああ、判ってる」
そうしてアスランは木々に花開いた樹氷の光景を、シンは湖面に降り立ち、山々に囲まれた湖の中で果てしなく広がる自然を、それぞれの眸に映し込んで。

暫らく互いに別々の風景を眺めていた。
Category [ SS ノーマル・CP ]
涙のような粉雪の下で 02
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2006/02/22[ Wed ] 00:44
「…シン?」

どれ位そうしていたのだろう。
ふと肌寒さを感じてアスランは己の頬に触れてみれば、その皮膚は既に冷えきっていて冷たかった。
さすがに体温を奪われてばかりでは辛くなるからと、アスランは湖面に佇むシンへと振り向いた。

「シン………」

そしてアスランは言葉を飲み込んだ。

シンは、氷に閉ざされた湖面に独り佇んで、ぼんやりと天を見上げていた。
天からひらひらと小さき氷の結晶が舞い落ちる。
高い山に囲まれ、しぃん、と静まる空間、ただ音もなく降り積もる粉雪の中でシンはその様子を無言で見つめていて。

その顔には一切感情が籠もらず、夢と現つの狭間にいるようで。

何を考えているのだろうか。
ついアスランはシンの胸中を想像する。

そういえば前に本物の雪景色を見たのはまだアスランがミネルバに搭乗していた頃、ベルリンの惨劇を目の辺りにして後、ジブラルダルへと進路をとっていた頃だ。
あの頃は本当に色々な事が起こり過ぎて、今でも思い出すのは辛いのだけど。
ベルリンでの戦闘のあと『ステラ』を失ったシンは一時姿をくらました。
その後シンは『ステラ』を失った怒りを『フリーダム』『キラ』にぶつけ、撃破し、アスランはシンと激突して決別した直後脱走して。
シンに墜とされた。

だから今でもまだその頃の記憶には二人とも語るには辛すぎるが、『ステラ』を凍てつくベルリンの山間部にひっそりとある湖に葬ってきたのだと戦後共に暮らし始めて随分と過ぎた頃、半分眠りかけていたアスランを抱き締めながらシンが切なそうに呟いたのを覚えている。

「………」
もしかして其処はこんな場所だったのだろうか。
そして今シンはそれを思い、記憶を巡らせているのだろうか。
ずきん、と胸が痛んだ。
『ステラ』を失ったシンの悲しみはアスランにも判る。
前後の彼の行動が正しいか否かは別としても、大切な人を失うのは誰もが辛い。
そしてそれを知りながら己の事に精一杯で、支えてやれなかったのは誰でもない自分なのだ。
まだシンの中で『ステラ』は戦争の悲しき象徴として心に傷を残したままなのか。
アスランもそれをきっかけにかつての仲間キラを目の前で倒され、自分もシンに倒された。
雪は二人にとって戦争の痛みを現わすモノなのかもしれない。

けれど、今此処にある風景は、綺麗で幻想的で、優しく染み渡る。
決して冷たいばかりではなくて。
同じ雪景色である筈なのに、何故だろうか、こんなにも胸に響くのだ。

「………シン」

小さく名を呼んだ。
気付いた彼がアスランを見やる。
肩ごしに振り返り、首を傾げてアスランを見つめ、そして。

「アスラン?」

微笑むシンは、はかなく見えた。

過去に想いを馳せながら、現実の世界でアスランと共に未来を求めて生きている。

もし、もしも。
アスランがシンに倒され、命を落としていたら。
シンが『ステラ』を想い倒されていたら。
何処かの戦場で、どちらか、もしくはどちらも、死んでいたなら。

見る事の叶わなかった景色。

雪の中戦い、そして雪の中想いを巡らせて、微笑う。

ああ、生きているんだ。
今こうしてシンと共に、生きているんだ。

何故か強く感じた。

「シン………シン」
「アスラン?」

ぽたり、と一粒。
ぽたり、ぽたり、とまた一粒。

まるで溶けた粉雪の雫のように、アスランの冷えた頬を伝って涙が雪原に落ちていく。

あんなに凍えそうな程痛々しく感じた雪が、今は不思議と優しく切なく暖かい。
二人生きていたから見る事の出来た情景も、もしかしたらあの凍てつく惨状のように焦土と化していたのかもしれない。
焦げた大地に悲しき粉雪がしんしんと降り積もっていたのかもしれない。
周りに生命の息吹も感じさせずに。
けれど今此処は違う。
樹氷が花開く木々は確かに生きて春には芽吹き、そうして葉をさざめかせるだろう。

雪の中で次の春を迎えるべく生きる大地、凍り付いた湖面の下で泳ぐ魚たち、そしてその中心で優しく微笑う愛しい人。

ああ、守って、そして、生きている。

そんな想いがアスランを揺り動かす。

「アスラン?。どうしたの?」
急に声もなく泣きだしたアスランにシンはどうしたのかと慌てて駆け寄ってきた。
そんな彼を見つめながらアスランは溢れる涙を止められない。
直ぐにシンはアスランの居る岸辺に辿り着き、そして泣いているアスランの目の前に立った。

「何で泣いてるの?。ねぇ、ちょっと…」
「何でもないんだ………」
「でも」

涙を拭おうとせずシンを見つめ続けるアスランを、シンは何も云わずに抱き締めた。
同じ高さの彼の腕の中、アスランはシンに抱き締められて。
そっと肩に擦り寄って。

「………シン」

次第にか細くなる声音は震えている。

「俺達は…生きているんだな…」

何故そんな事を云いだすのかシンには判らなかったけれど、でも。

「うん、生きてるよ。俺もあんたも…生きてるから、此処に居るんだよ。傍にいるから、こうしてあんたを抱き締められるし、あったかさを感じられるんだよ…」

シンの言葉はじんわりとアスランの心の傷を癒すかの如く染みていく。

泣かないで、とシンがアスランの耳元で囁いた。
そうして強く抱き締められ、アスランはシンの腕の中で声をあげて泣きじゃくり。




二人の頭上から粉雪が静かに舞い落ちて優しく包むかのように積もっていった。
Category [ SS ノーマル・CP ]
『甘い唇』
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2006/02/11[ Sat ] 01:21
『甘い唇』シン・サイドとアスラン・サイドをそれぞれうPしますた。
うP先は例の如く拍手の御礼SSです。

うん、だってコレ季節もんだしwww。
ええ、バレンタインネタですが何か?。


なのでUPもある程度上げたら気紛れで公開終了します。
まあ、だいたい1週間位?。まだ判んないけども。

つかまだ完結してません。
とりあえず今はプロロークみたいなもん?。
これから続き書いて14日までに必ずうPります。
一応裏ではないから余り弾けないつもりだけどw。
でもちょっとはでろ甘エロくさいものを…。


でもってここでお知らせ。明日から14日までひさこさん潜伏します。
詳しくは日記にもありますけど、ちと旅立ってまいります。
なので恐らく旅先からは旅行記を日記に、そんで出来たら短いSSを携帯からUPするくらいしか出来ません。


帰ってきたら時系列と、あと裏にまた例のものうPするよ!!。

パス請求とか通販処理とかの事務処理は全て14日以降となります。

んではいてきまーす。
Category [ SS ノーマル・CP ]
月ひとしずく 08 ( #43~45)
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2006/02/07[ Tue ] 22:41
「…どうぞ、入って?」
「あ…、うん」

ロックを解除した扉の向こう、ルナマリアに割り当てられた個室にシンは招き入れられた。
室内の設備などはシンがレイと共に過ごす部屋と大差なく、一人用だから若干狭いだけで特に違和感はなかった。
先に中へと入っていったルナマリアの後を追うように、シンも部屋の中へと足を踏み入れる。
ルナマリアはベッドに、シンは備え付けられた椅子へとそれぞれ腰掛けて互いに向かい合った。

「………」

目線はかっちりと合わさっても、どちらも云いだすのを躊躇っているのか直ぐには口を開こうとしなくて。
不自然な沈黙が流れだす。
「ねぇ、シン、話してよ…」
「いや、ルナから先に話して?」
「…もう、仕方ないなぁ…」
互いが抱える重大な話を切り出せずに押しつけあえば、このままでは埒があかないとルナマリアが口火を切った。

「前に、ね…アスランが艦長に許可を貰って艦を降りて人に逢いに行った事があるの」
「………え?、嘘、何時?」

いきなりアスランの名を出され一瞬だけシンの胸が痛んだが、しかし『ラクス・クライン』に関わる事となれば彼の名が出てもおかしくはない。
私情を無理矢理思考から引き剥がしてシンはルナマリアに尋ねる。
「うん…確か、ダーダネルスでの戦闘が終わった後、艦を修理する為に軍港に停泊していたでしょう?」
「ああ、うん。そういえば…」
ルナマリアに云われ、ぼんやりと記憶が蘇る。
まだ然程時間は経過していない筈なのに、何故だろうか、酷く昔の出来事のようで。
確かオーブ軍が地球軍と同盟を組んでから初めて戦闘を仕掛けてきた直後だ。
先の大戦でその名を轟かせたあの『フリーダム』が突如現れ、戦況をより混乱に叩き落とした。
その所為でハイネは命を失い、仲間が死んだ事と、かつての仲間が歯向かってきた事でアスランが酷く落胆していたのをシンは覚えている。
「…あの時?」
だがシンも仲間をなくした悲しみと、オーブが敵となった事、そして『フリーダム』が戦場を掻き乱した事への憤怒が渦巻いていて、当時の記憶は部分的に曖昧な所もあって。
自分以外が何をしていたのかよく覚えていなくて、シンはルナマリアを見つめながら聞き返した。
するとルナマリアはうん、と頷いて。
本題が近づいたからか彼女の表情が強ばっていくように見えた。
「丁度シンはレイと一緒に連合が廃棄した研究所の捜索任務を受けていたわよね?」
「ああ、うん…」
ルナマリアに云われ、シンの中で一人の少女の記憶が鮮明に甦る。
潜入した廃墟の中でレイが突如倒れ、一度艦に帰投した後にアスランと共に再調査に向かったのだ。

そうして、出会った少女。
悲しき運命を背負わされたステラ。

その後シンを襲った悲劇はルナマリアもよく知っている。
それをきっかけにシンとアスランの間で何かが狂い始めたのもルナマリアは気付いていたから。
「………あ、ごめん。思い出させちゃった、ね…」
そんなつもりはなかったのだけれど、と彼女が苦笑した。
丁度時期が重なる為に避けては通れない話題でもあって、ルナマリアはたじろぎつつも、しかし話すのを止めようとはしなかった。
シンも彼女の気遣いを悟り、いいよ、と先を促した。
今聞くべき事はアスランの事でもステラの事でもないからと。
「えぇと…。シンが潜入捜査に行く前にね、アスランが艦長に許可を貰ってミネルバを降りたんだけど…その時、私も艦を降りたの」
「…え?、ルナも一緒に?」
アスランが艦を一時的に離れていた事も知らなかったけれど、ルナマリアもだったとは知らなくて。
シンが驚いて尋ね返せば、しかしルナマリアは首を横に振って否定した。

「違うわよ。私はアスランに気付かれないように後をつけて『尾行』したのよ…」
「尾行?」
「…ええ。艦長に命じられたの…。極秘任務よ、って」
「そんな…。艦長が…?」

彼女の言葉にシンは驚きを隠せなかった。
何故艦長はルナマリアにアスランの監視を命じたのだろうか。
結果的に彼はミネルバを離れてしまったけれど、当時は仲間だった筈だ。
そうだと思っていた。
しかし艦長は当時からアスランを疑っていたとでもいうのだろうか。
部下であるルナマリアに尾行を命ずるなど、シンには到底信じられなくて。

「…嘘。だって…」
「うん、私もその時は凄く驚いたから、シンの気持ちもよく判るわ。でも、艦長が危惧していたのも無理はないと思う」
「………」
「アスランは、あの艦…AAの仲間達に会いに行ったんだもの…」
「………え!」

今度こそシンは激しく動揺した。

今、何と云った?。アスランが『誰』に会いにいったと?。

目を見開き、唇をわなわなと震わせるシンの顔色は一気に青くなっていって。
確かに当時アスランはかつての仲間と戦場で再会し、しかも敵対という最悪の形での再会に酷く落ち込んでいた。
だがまさか隠れるようにして会いに行っていたとは思わなかった。

そんな事、聞いていない。
俺は知らなかった。

その事実にシンは愕然とした。

「俺…知らなかった、そんなの………」
「うん。艦長以外誰にも話さずに行ったみたいだからね…シンが知らなかったのも無理はないわ」

ルナマリアが驚きを隠せないでいるシンを気遣って教えてくれたが、シンは彼女を見る事も出来ず、俯いて唇を噛み締めていた。

そんな大切な事を知らされていなかったのが悔しいのか、怪しまれると判っていて明らかに危険な行動をしてまでも会いに行ったアスランの心情を悟れなかったのか悲しいのか。

混乱が酷くて今のシンには判らなかったけれど。

「会って直接聞きたかったみたい…。何故戦場に現われたのか、どうして混乱させるような事をしたのか」
ルナマリアが立ち上がり、俯いたままのシンの肩に手を置いて慰めるように呟いた。
シンが動揺する気持ちがよく判った。
彼が居なくなってしまった今、聞かされるには余りにも辛過ぎるだろうから。
「その時の会話を私は…盗聴していたんだけど…」
彼女の言葉にシンの身体がぴくりと震えた。
仲間の行動を疑い、同僚に尾行させた上で盗聴までも。
しかし会話の相手はあのAAに乗り込む者達。
ルナマリアから伝えられる内容は次々とシンを混乱に叩き落としていく。

「…シン、聞いて?」

優しい声音がシンへと降り注ぎ、誘われるようにシンは怖ず怖ずと視線をルナマリアに向けた。
神妙な顔つきでルナマリアは云った。

「アスランが会いに行った場所に来たのは…」

ごくり、と息を飲んで言葉の続きを待つ。

「オーブ代表のカガリ・ユラ・アスハと、ラクス・クラインと…」

漸くラクスの名が出る。
プラントに居る筈のラクスが当然居る筈はないから、恐らくは『本物』を指しているのだろうか。

「あと…誰、が、居たの…?」

恐る恐る尋ねたシンの顔は、きっと悪夢を見た子供のように怯えていただろう。

「…キラ、って、アスランは呼んでいたから…多分あの『フリーダム』のパイロットだと思うわ…」



そして、ルナマリアの唇から発せられた名前に、シンは現実の悪夢を見せ付けられたような錯覚に陥った。
Category [ 時系列(No.08)【月ひとしずく】 ]
Thread Title[ 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY ]   Thread Theme [ アニメ・コミック ]
『女王様の正しい飼い方・女王の帰宅編』
TB[ - ]  CM[ 0 ]   Edit   2006/02/04[ Sat ] 17:26
裏に『女王様の正しい飼い方・女王の帰宅編』をうPってみますた。

タイトル見て判るとおり、明らかにSMです。
SなシンとMなアスランさんのお話ですwww。


あまりあからさまなのは避けてるけど、でも今までにうPったエロとは毛色が違ってます。
なので苦手な方は要注意w。
アスランの性格も違ってるんで厳重注意www。


えと、コレは元ネタあります。
れんさんのとこで投下されてた美味しい妄想ネタ見てついハアハア煽られちゃった私が見事に釣られて書いたものを送りつけw。
そして許可を得て自分とこにうPったという訳で。


元ネタごらんになりたい方はこちら。
つ『http://blog.livedoor.jp/shiorim0113/
Category [ SS R18 ]
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